52 ページ3
.
マンションに戻り、荷物を持つと言っても、ケースは車に積んだままでかまへんの一点張りで、袋は持たせてくれなかった。
オートロックの解除とエレベーターのボタンを押す係だ。
横｢部屋もお願い。｣
車を降りる時に渡されたキーケースを使い、部屋扉に鍵を差し込むと、真上から聞こえてた声が突然耳元にやってきて、
横｢合鍵、すぐ用意するな…｣
びくんっと肩を震わせて、後ろを振り返ると、口角を上げてニヤニヤしている横山さん。
『もう、誰かに見られちゃいます…！』
恥ずかしさと、耳へのくすぐったさから逃げるために強引に部屋に入る。
横｢ごめんてー。｣
両手が買い物袋で塞がってる横山さんは、器用に足で扉を開けた。
スニーカーを脱いで、逃げる。
あの意地悪な顔は、何か良くない事がっ…
ドサッと袋が置かれる音がしたと思うと、横山さんの手が伸びてきて、お腹に回される。
『ひやぁっ…！』
横｢そんなビックリせんでも〜｣
『だ、ダメです！ダメです！私バイ菌まみれです！手洗いうがいさせて下さい！』
横｢一緒に病院行ってるから大丈夫〜｣
『んんー！』
抜け出そうと藻掻くも、男女の力は歴然だ。
またあの低くって甘い声が耳元で、
横｢先プリン？｣
『………っ…食後…！』
横｢別腹やもんな。さ、冷蔵庫に入れないと〜。｣
ぱっと手を離され、
横｢片付けとくから、手ぇ洗っといで〜｣
ポンってまた頭に優しく手を乗せるから。
どうしてそんなことするか、わかんないなら。
そんなことされたら、嬉しい半面、恥ずかしいから。
ぷいってそっぽ向いて、洗面所に向かった。
あ、
『…食材、片付けありがとうございますっ！』
ちょっとだけ、強めに洗面所の扉を閉めた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 527人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「関ジャニ∞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
弥生 - すっごくキュンキュンします！！これからも頑張ってください！！応援しています！！ (2020年8月5日 15時) (
レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
シャート - 何回もこのお話は読ませていただいているのですが、何回見ても良くていつも楽しませてもらっています！！これからも頑張ってください！！応援しています！ (2020年6月4日 19時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちしる | 作成日時：2020年5月9日 15時
