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(水瀬)
『佐伯先生呼びました？…って皆居んのかい。』
自分の担当患者のオペ終わりに看護師長から、院長室で佐伯教授が私を呼んでいると言伝を受けた。
急いで院長室に行くとそこには佐伯外科のメンバーが揃い踏みで、呼びました？なんて馴れ馴れしく部屋に踏み入った事を少し後悔した。
視線が痛いがそれを無視してスッと渡海と世良君の間に立つと、それを確認した佐伯先生がゆっくり話し始めた。
「皆川妙子さんのオペについて、高階君から提案があってね。スナイプによる手術を行なってはどうかという事なんだ。」
……驚いた。
カンファレンスであれだけバッチバチに火花を飛ばし合っていたのに、佐伯先生は意外にもすんなり高階先生の提案を飲んでいるように思える。
「こちらの弱みに付け込んで、スナイプの実験台にするつもりですか！？」
垣谷先生が声を上げる。今回ばかりはこの人の言葉が正論だと思った。
「ご不満でしたら、手術そのものを取り止めますか？」
そんな事出来ないのは高階先生も判っているのに、わざと焚き付けるように発言するからこの人も嫌な人だ。
院長までもが高階先生の肩を持ち、東城大から新しい術式が生まれる！なんて躍起になっている。
結局のところ話は高階先生がスナイプで執刀し、助手に佐伯先生と渡海が付く流れになった。
『また私抜け者なの？』
「水瀬先生。」
私の呟きに今は止めた方がいい、と隣に立つ世良君が小さく首を横に振った。
「いいな？渡海。」
「教授命令でしたら。…ですが１ついいですか？」
小さく頭を下げた渡海は了承の後に言葉を付け加えてゆっくり頭を上げた。
「今回の手術で私が途中で代わるなんていう事態が起きた場合、彼に辞表を書いていただきたいのですが…宜しいですね？」
突拍子のない事を吐いた渡海に周りの医師達の視線が集まる。
「私からも１つ。もし成功すれば…その時は渡海先生、貴方に辞表を書いていただきますよ。貴方はこちらの医局で最も迷惑な存在のようですから。」
「…オペの日、ちゃんと来てくださいよ？」
同じ条件を出した高階先生に対して渡海はニヤリと笑って彼の肩をポンポンと叩き、踵を返して院長室から出て行った。
２人には悪いが、私はワクワクしていてニヤニヤが止まらない。
その表情を隠そうと口に手を当てるも隠しきれていないようで隣から世良君の溜め息が聞こえてきた。
史上最高に面白いオペが見れそうだ。
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ふみ(プロフ) - 面白かったです！第2話も楽しみにしてます！ (2018年4月28日 11時) (
レス) id: 26dbac27a1 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 瑠架さん» よろしければ、ブラックペアン好きの人集まれ〜っていうブラックペアン好きの人で、語り合うものに、参加してくれませんか？よろしければで、結構なんですけど… (2018年4月27日 17時) (レス) id: 3b4af15f43 (このIDを非表示/違反報告)
まき - 面白いです！続きが、気になります！！更新大変だと思いますが、頑張ってください！！応援してます！ (2018年4月26日 22時) (レス) id: 3b4af15f43 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです(≧∀≦)続きが、すごく気になります(≧∀≦)これからも、頑張って下さい(≧∀≦) (2018年4月24日 22時) (レス) id: e4c62973b8 (このIDを非表示/違反報告)
LOVEPEACE24(プロフ) - いえ！更新、楽しみにしています (2018年4月24日 12時) (レス) id: 559ce0551a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠架 | 作成日時：2018年4月23日 20時
