やめてください、ジャンハオ先生！

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4月、この校門をくぐるのももう3年目







真新しい制服を身にまとった1年生たちは


これから始まる高校生活に胸を高鳴らせている様子で、







そんな姿を見ると


私も2年前はそんなんだったな…




なんて少し懐かしく思う。










高校生になったら彼氏が出来て


色んな所にお出かけしたりするのかな…


なんて思っていたけど、







この2年間を思い出してみても、


そんな存在は1人もいなかった。





悲しい。







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『……A、！』


前から私の名前を大声で叫びながら走ってくるミナ。




「…ミナおはよう笑 朝から元気すぎだよ」




『クラス一緒だったの！私たち3年5組だって！』




「ほんと、？同じクラスになれるの1年生ぶりだね」




『ねえもっと喜んでー！

私ばっか喜んでる気がするんだけど？』




「喜んでるよ笑

私だってミナと高校生活最後の学年同じクラスになれて

…ほんとに嬉しいよ？」




『ほんと？ならよし』




ほら、A行くよ？


ミナによってがっちりとホールドされた私の右腕



グイグイと引っ張られながら前を歩いていく。








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3-5 と書かれた靴箱の所でローファーを脱いで


リュックの中から

春休み中は家に持って帰っていた上履きを取り出す。







上履きに履き替えようとした時、




肩を優しくトントンされ







『ハンカチ落としましたよ』







声のする方を振り向く。









たまげた。




とんでもないイケメン









『……あの、？』




あまりのイケメンぶりに


私はフリーズしてしまった。





目の前のイケメンは私のハンカチを手にしたまま


何か言いたげな表情をしている。









「…あ、すいません ハンカチ落としちゃって」





『いえいえ

ハンカチ汚れなくて良かったです』






そう言いながらも手でささっとハンカチをはらった彼






彼からハンカチを受け取る時にそっと触れた手の感触



温かくて、スベスベだった。









『……A？何してんの〜？早く教室行くよ』



とっくに上履きに履き替えていたであろうミナから

早くしろと急かされる。






『じゃあ、僕行きますね？』



そう言って彼は去っていく。









爽やかな石鹸の香り



イケメンって匂いまでイケメンなんだ









なんて意味わからないことを考えながら



私を待っているであろうミナの元まで走った。

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