BOYMEN☆GIRL＊7＊ (ページ9)

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君は誰？ー吉原雅斗side ーページ9

いつも明るいタムちゃんが少し思い詰めた表情で楽屋に戻ってきた。

吉「お帰りー。

…あれ？タムちゃんがチラシ残して帰ってくるなんて珍しいね。」

侑「そうかな…。」

吉「あれ、元気ないやん？どした？」

侑「大丈夫だよ…。」

勝「吉原、そっとしとけ。

田村、先お便り見とくから。気分良くなったらまた来いよ。」

侑「…分かった。ごめん。勝。」

…たぶん、落ち込んでるのは、

麻衣ちゃんの事だ。

麻衣ちゃんに何かあったのかな？

俺も麻衣ちゃんの事、好きやし。

勝くんとラジオ局の廊下を歩いていると談笑している声が聞こえた。

男の人と女の人の…

しかも、女の人は聞いたことのある声で…

彼女の声を聞いただけで、俺の心は高鳴ってしまう。

剣崎「いやぁ、やっぱり麻衣は初めに見たときから売れると思ってたよ。」

あ「嘘や！絶対そんな事思ってへん！笑」

剣崎「嘘じゃないよ！俺の中では思ってた！」

あ「そんなん聞いたことないから！笑」

剣崎「言ってなかっただけだし。笑」

男の人は麻衣ちゃんの事呼び捨てにしてて、萌香ちゃんも楽しそうにしてる。

タムちゃんが見たのってこれかな？

でも、タムちゃんの気持ち、分かる気がする。

だって、二人超絶お似合いやから。

ふにゃっと笑ってて可愛い麻衣ちゃん。

優しい系イケメンの高身長の男の人。

吉「勝くん、あの人知っとる？」

勝「なんか…前に見たことあるような…」

吉「えっっ！！勝くんまじ？？」

勝「いや、ここじゃなくて、どこかで…。」

でも、首から名札下げてるってことはここのスタッフさんなんやなー。

んー、何で麻衣ちゃんの事呼び捨てにしとんの？

剣崎「…だから、俺も麻衣の事が好きになったのかもな。」ﾎﾟﾝﾎﾟﾝ

…何、どういう事？

二人、付き合っとんの？

でも、彼の左手薬指には指輪があって。

何それ。

吉「…あ、タムちゃん。」

タムちゃんは楽しそうにしてる麻衣ちゃんを一点集中で眺めていた。

吉「…すごい、仲良さそうやね。」

侑「…そうだな。」

その後、麻衣ちゃんに一緒にお便りを読もうって言ってたけど男の人は余裕そうな感じ。

何、その余裕。

…誰なんだよ。

麻衣ちゃんにとって、どんな存在で、

麻衣ちゃんにとって、何なんだよ…。