Day3 ページ5
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千「俺、ずっと前から気になってて…付き合ってくれませんか…?」
『へ…』
彼の双眸が私を射貫く。それだけで彼がどれだけ本気なのかがうかがえた。
彼…というのは千切豹馬くんのこと。
サッカーがとにかく上手くてそのうえビジュがいい!と友達の華夏が騒いでいたのを今思い出した。
彼とは篠田先生に提出物を届けに一緒に行ったことがきっかけで仲良くなった。
少し中性的な顔立ちで私でもかっこいいと思った。
ただ、それだけ。それだけなんだ。
『な、なんで私のことを…?』
自分で言っていて悲しくなるが私は正直言って女の子らしくない。
伸ばしていた髪は面倒くさいからという理由でバッサリ切り、少し刈り上げたマッシュにした。
顔立ちもどちらかといえば中性的で男の子にも間違えられる。
メイクやオシャレも正直分からず、服はいつも世に言うメンズライクと呼ばれるものを好んでいる。
こんな女の子らしくない私のどこがいいんだ。
千「最初は、男だと思ってた。」
ほら、やっぱり。そうだよね。
千「だけど、」
『?』
千「次第に話していくうちに優しさとか、気遣いとかどんどん知れて、女だって分かったときすごく嬉しかった。」
千「そんな理由じゃ、ダメか?」
『で、でも…私なんか全然女らしくないし、がさつだし、それに』
千「良いんだよ、そんなの。女らしいとか、どっちだって良いんだよ。」
千「俺は、ありのままのAが好きだから。」
『!』
太陽のように笑う彼を見て、私、この人に好かれて良かった、と思った。
『……ありがとう、嬉しい。』
千「!!」
『だけど私、』
このまま付き合うなんて、生半可な気持ちで答えちゃダメだ。
『もっと、キミのことを知りたい。それから、付き合うでも…いい?』
自分でも何を言っているのか分からない。
でも、こんなにも知りたいと思えたのは彼が初めてなんだ。
千「もちろん、じゃあこれからもっとアプローチしなきゃだな。」
『?アプローチとは…?』
千「んー?こういうこと。」
私の手を持ち上げて彼はそっと私の手の甲に
チュッ
キスを落とした。
『な、ななな!!』
千「ふは、慌ててんのかわい。」
耐性の無い私は彼と一緒で大丈夫だろうか…。
その後、割とすぐ付き合ったのは別のおはなし。
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Runa - めっちゃ面白いです!次の更新待ってます! (3月11日 17時) (レス) id: 5f661ba308 (このIDを非表示/違反報告)
琴瑛(プロフ) - 羽鶴さん» はい、大丈夫です! (8月4日 8時) (レス) id: b47bfe0c1f (このIDを非表示/違反報告)
羽鶴(プロフ) - 琴瑛さん» そうですぐれーぷふるーつです(^_^)上手なんてそんな、琴英さんと作品への愛は紙一枚では伝わりきらなかったかも…。載せて大丈夫です!見て下さったということで、画像は削除しても大丈夫でしょうか? (8月3日 23時) (レス) id: fcd2bda98b (このIDを非表示/違反報告)
琴瑛(プロフ) - 羽鶴さん» 全然見れなくてホントにすみませんでした…切腹案件です。申し訳ありませんでした。 (8月3日 10時) (レス) id: b47bfe0c1f (このIDを非表示/違反報告)
琴瑛(プロフ) - 羽鶴さん» ぐれーぷふるーつ様ですか!!??全然返信できなくて申し訳ありませんでした。とても御上手でビックリしました!!載せても大丈夫ですか? (8月3日 10時) (レス) id: b47bfe0c1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琴瑛 | 作成日時:2023年2月12日 13時