再評価テスト-1 ページ33
A「ごめん、ただいま〜」
ハルト「大丈夫だった?」
ギュビンはわざわざハルトたちを先に帰して、私とだけ話すようにしていたから言うべきか迷ったのだけど、ハルトはオールスターの合同練習でユジンとになっていたし、そもそもさっき私が薬や冷えピタをキャリーから取り出している所を見ているし、と思い体調が悪いということだけを伝えた。
皆心配そうな表情を浮かべると共に、せめて再評価までは体調万全にしておかないと、と今まで以上に気を付けるよう誓った。
―――――
それから2日後、ついに再評価テストの日。
体調を崩していたユジンだが、2日でインフルエンザが完治するわけもなく、ただ私が渡した薬でどうにか頑張っているといった感じらしい。
どうかユジンがオールスターを維持できますように。
というかこれ、インフルエンザってバレたら炎上するだろうな…。
最初のスターレベルテストの時に既に体調を崩していた子も何人かいて、そういう子たちは体調は万全であるものの、練習期間が圧倒的に足りず苦戦しているようだった。
タクトのようにノースターから1スターへ上がれた子もいるが、言語の壁などを考えるとKグループの倍は練習時間が必要なGグループは、圧倒的にノースターに下がってしまう子の方が多かった。
ハルト「どうしよう」
A「ハルトなら絶対大丈夫、心配するなら私の方だよ」
ズハオ「Aもハルトもあんなに頑張ってたんだから絶対大丈夫だよ」
再評価が始まってから事あるごとに不安そうな隣のハルトを励まし、更に私は隣のズハオに励まされ、という励ましの謎連鎖が発生する。
もちろん私もズハオもオールスターへ上がるつもりではあるが、正直ここまでの再評価を見ているとかなり基準が高く不安になってしまうのも仕方がないと思う。
実際私も、オールスターに上がれれば最高、せめて3スターを維持できれば、でももしかしたら2スター以下に下がるかも…と考えては不安になり考えては不安になり、の無限ループに陥っていた。
部屋は分かれているがこちらからもKグループの再評価の様子は見ることが出来るので、交互に見ていたのだが、誰がどの評価になったのかまでは分からないので更に不安になってしまう。
私が何回目か分からない溜息をついたところで、ようやく3スターのメンバーが呼ばれ始めた。
345人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りらちゃん | 作成日時:2023年4月24日 22時