No,２ ページ2
スナイプ「...ちょっと待ってくれ。一体どういうつもりなんだ。」
『すみません、先生。』
スナイプ「神崎、俺は謝罪の言葉を聞きたいんじゃないんだ。お前の考えを聞かせてくれ。」
そうなるよね、普通。
私だって、本当は続けたい。
でも、ヒーローになるより若の言葉の方が大事なんだ。
私はまだバラされたくない。
それに、保身のためにこんな決断をする私にはヒーローに向いていない。
第一、個性なしでヒーローなんかできる訳ない。
相棒止まり。
そういわれ続けたときもある。
本当にそうだと思ったんだ。
スナイプ「まさか、また無個性ということをとやかく言うやつがいるのか？」
『違うんです、先生。...どうしても、辞めなきゃいけないんです。』
スナイプ「でもな神崎、お前はもうすぐ卒業だ。その決断だけは何とかならないのか？」
ならないんですよ、悪役になるから。
そんなこと、口が裂けても言えない。
セメントス「そうだよ、神崎さん。何より君は卒業後の進路が定まっているし。」
マイク「こんなとこでやめちまうのは勿体ねーYO！！！」
ミッドナイト「そうね...。2年生ならまだわかるけど...。」
普通の生徒なら、ここまで引き留められたら残るだろう。
でも、もう私にはどうすることもできない。
この場所を離れるのは嫌。
でも、若には恩があるの。
むかし助けてもらった。
ヒーローに見放されたところを。
この学校にも入らせてくれた。
ヒーロー嫌いなのに。
情報を得る為って言っても、ここに入れるのは正直嫌だっただろう。
約束したんだ、どんな命令も聞くって。
破ったら、絶対にバラされる。
殺される。
そう考えると、恐怖から手が震えてきた。
スナイプ「なあ神崎、どうにか考えとどまらないか？」
先生のその優しさが、今の私には煩わしかった。
死の恐怖に脅かされている私にとって。
スナイプ「神崎、お前の答えは『まだバラされたくない...！』...は？」
思わず口に出してしまった。
近くにいた数人の耳に入ったのだろう。
眉を顰める者もいる。
『あっ...す、すみません。今日はこれで失礼します。』
小走りに職員室を後にする。
この状況で、家に帰ると思うと憂鬱だ。
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桜 - めちゃくちゃタイプです！！更新頑張ってください！！応援してます！！！ (2020年4月12日 17時) (
レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
律 - とっても面白いです！！更新頑張ってください！ (2020年3月27日 17時) (レス) id: bfc3e39400 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：熊坂 | 作成日時：2020年3月17日 14時
