あなたが好き。【トリップ】

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なんでこうなった…


俺は今ポアロにいる
そして何故か俺の右隣には零さん、左隣には沖矢昴がいる

「何であなたがいるんでしょう？沖矢昴さん」

「A君を送ったからです」

「じゃあ帰ればいいでしょう？
後、彼の名前を呼ばないでいただきたい」

「コナン君からA君の話は聞いていたので、1度話してみたかったんです、彼に許可は得ていますが？」

零さんに睨まれる


あー、会わせたくなかったんだよ…
喧嘩になるの目に見えてるし…


「あー、すみません、沖矢さん、帰ってもらっていいですか？透さん、機嫌が悪いんで」

「ホー…、彼のことは名前で呼ぶんですね」

「え？俺の話聞いてます？」


なんなんだ…
俺は零さん派なんだよ！赤井さんには大して興味もない！
それに後ろから何故か冷たい風がくる！こえぇ！


「フッ、これ以上いると安室君に噛みつかれそうですね、そろそろ帰ります」

やっと帰るのかとほっとしたのもつかの間、
赤井さんが俺の手の甲にキスをした

「な、何やってんだ、あんた！」

「フフ、それでは」


やっぱ嫌いだわ！赤井秀一！！
好きでもない野郎に手にキスされても嬉しくねぇよ！！


急に零さんに手を掴まれる

なんだと思ったら思いっきりおしぼりで手の甲を拭かれる

「いててててて！透さん！！力！」


このゴリラ零さん！！自分の力考えろ！！


「あなたは油断し過ぎなんですよ」

「はーい…」
俺べつに悪くないのに、そう思ってしまい、不満が態度に現れてしまった

「…、それともさっきの方が好きなんですか？」

「…え？」


今、なんて言った？
俺が赤井さんを好きなわけないじゃん
俺が好きなのは


「照れなくていいですよ、それなら寧ろ僕が帰った方が良かったですね、それともお二人で別のお店に行けばよかったのに」


なんで、そんなこと言うんだよ
その勘違いはさすがに傷つく


ーーぽた


あ、やば、涙が止まらない


零さんが俺が泣いてるのに気づき、驚いている

何か言わなきゃいけない、そう思うけど
俺の喉からは嗚咽しか出てこない


こんな泣いててびっくりされてる
迷惑かけてる


その場に耐えきれなくなり、走ってポアロから出た

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