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今、俺の家の風呂には降谷さんがいる
「先に入ってもいい」と言ってくれる降谷さんを押し切って先に入ってもらった
「ああああ、これからどうすれば…」
思わず机に突っ伏す
降谷さんに振り向いて欲しいなんて思ってない…、俺は男だし、そんな魅力もない…
「あーあ、俺が女だったら、アピールは出来てたのかなぁ…」
なんて、呟いてみる
いいじゃないか、友人にしてくれたら、それで充分だ、降谷さんはあの見た目であのスペックだ、俺みたいな男より女の子ほうがいい、お似合いだ
俺は降谷さんが弱った時に相談をしてくれる相手になれば満足だ
そう、自分に言い聞かせてるみたいだった
何故かポロッと涙が出てきた
「あれ…?なんでだ…?」
混乱する、なぜだ?俺はそれでいいじゃないか
すると急に電気が消える
「!?」
なんだ!?ブレーカーでも落ちたのか!?
暗くなる部屋を見て、急に不安になる
さっきの出来事を思い出してしまう
光るナイフ、襲われる恐怖、気持ちの悪さ
「い、やだ…、誰か…、」
動けなくてそこに蹲る、ブレーカーを見に行けばいいのに、それだけなのに、男なのに情けない、涙が止まらない
怖い、怖い、誰か助けくれ
この世界に、俺を知ってる人はいない
助けてくれる人も、いない
一人ぼっちだ
だれか、おれを、
「おい!大丈夫か!」
誰かに思いっきり抱きしめられる
この声、この匂い、あぁ、俺の大好きな人だ…
「ふ…るやさん…?」
「あぁ、大丈夫だ、俺がいる」
とん、とん、と背中を優しく叩き、落ち着かせてくれる
その優しさに、心の声が出る
「おれ…、ひとりぼっちで…、怖くて…、おれを知ってる人はこの世界にはいなくて…、うっ、うわぁぁぁぁん」
ずっと、思っていた、考えないようにしていた
俺は、この世界で一人ぼっちなんじゃないかって
もう成人している男が大泣きしているのに、降谷さんはずっと「あぁ」「大丈夫だ」と優しい言葉をかけてくれていた
「お前は1人じゃない、俺がいる」
その言葉にまた涙が流れた
(お気に入りしてくれる方がいて、ものすごく喜びました。ありがとうございます!
こんな物語を読んでくださるだけで感謝です。)
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新羽(プロフ) - すみません。どうしても番外編が読めないのですがどうしたらいいでしょうか??もしよければURLを送ってくださらないでしょうか。。。 (2019年8月12日 1時) (レス) id: ff24c7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 丁寧な返答、ありがとうございます。これからもお忙しいとは思いますが、お体に気をつけて「平穏シリーズ」の更新頑張ってください。楽しみにこれからも輪さんの作品を読ませていただきます。 (2019年6月23日 18時) (レス) id: 72842f6fe9 (このIDを非表示/違反報告)
輪(プロフ) - いおりさん» 返信遅れて申し訳ありません!私の作った作品でも見れませんか?R18指定にしてますので、もしかしたらいおり様がフィルターをかけてるのかもしれません。そして最後になりますが、読んで下さりありがとうございます! (2019年6月3日 17時) (レス) id: e0e81ad316 (このIDを非表示/違反報告)
いおり - 突然、失礼します。「あなたが好き。番外編」ってどこで公開されていますか。夢小説で探したんですが、見つかりませんでした。ぜひ、教えていただけたらと思います。最後になりましたが輪さんの作品をにやつきながら見させていただいてます。更新、頑張ってください。 (2019年6月2日 11時) (レス) id: 72842f6fe9 (このIDを非表示/違反報告)
輪(プロフ) - のん@天使から墮天使さん» ご指摘ありがとうございます!すぐ訂正させていただきます! (2019年4月27日 0時) (レス) id: e0e81ad316 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:輪 | 作成日時:2019年4月20日 20時