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昨日の事は自分の夢ではなかった
｢おはようございます。お母さんは？｣
｢お母さんは朝御飯作ってるよ。私はそれのお手伝い｣
｢そうでしたか｣
｢顔洗って、お父さんは座ってて｣
娘に促されて、顔を洗ってから椅子に腰を下ろした
テーブルには娘が持っていた箸が丁寧に並べられて、食卓の準備が進んでいく。娘が自分の横を通り過ぎる度に、幼い子どもが後を追いかけるように見えた
｢Aさん、おはようございます｣
｢おはようございます、希梳さん｣
食事の皿をテーブルに置いた妻とも挨拶を交わした
この朝は自分が死ぬ前に行っていたような日常で、いとも簡単に何事もない日常が崩れ去るとは思わなかった
｢･･･すみません、苦労をかけてしまって｣
｢まだ気にしてるんですか？ちょっとずつ慣れていきましょう。きっと大丈夫だから｣
｢貴女が言うなら、そうなのでしょう｣
妻が言った事は大体当たる。そんな妻にいつも励まされて、支えられて、人として生きてこられた
｢お父さん？｣
｢いえ、今日の予定はいかほどに？｣
｢安室さんと身分証作るの。ね、お母さん｣
｢そうそう。瑠璃ちゃんとも、その時に話す予定なんですよ｣
安室さんとは、研二さん達のいる喫茶店で落ち合う事になっていて、そこで自分と別れて行動する。自分も行った方が良いのでは、と考えたが大丈夫だと断られてしまった
｢Aちゃんの奥さん、しっかりしてんな。後、露骨にだれるなよ｣
朝食を終えた後に、喫茶店で安室さんと瑠璃さんと落ち合った妻と娘と別れて、休憩時間にスタッフルームでボーッとしていた
それを研二さんに見られてしまった
｢研二さん、私を叩いてください｣
｢何でだよ、いきなり｣
｢夢かと思ってしまって｣
ここまで自分に都合が良いのも、ある意味ホラーである
｢夢じゃねぇって。何度も痛い目に遭って来ただろ？｣
｢自分がその過程で死んでいたら、そう考えてしまって･･･｣
｢なるほどな。顔上げてみ｣
研二さんに言われて、顔を上げる。研二さんの両手が伸びて、自分の頬を摘まんだ。ムニムニと伸ばされたり、圧縮されたりする。引っ張られた時に感じる僅かな痛みは、夢ではない事を教えている
｢相変わらず、触り心地が良いな｣
｢そうれふか？｣
｢そうだよ。本当、お前といると毎日が楽しいよ。ずっと傍にいてほしいって思うぐらいに｣
摘ままれていた頬は、いつの間にか手の平で包まれていた。見下ろす研二さんを見つめて返した
自分達しかいない密室で、静かに口付けた
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空白可能(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます(*- -)(*_ _)頑張ります〜〜！ただ上記の記載通り、3ヶ月程度は更新しませんので、期待せずお待ちくださいm(_ _)m (10月12日 20時) (
レス) id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - めっちゃいい所!！これからも無理せず頑張ってください！ゆっくりでいいので、更新をお待ちしてます (10月12日 18時) (レス) @page2 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
空白可能(プロフ) - ユナさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！説明欄にもある通り、こちらの更新は暫く後になりますので、ご了承くださいませm(_ _)m (9月20日 21時) (レス) @page1 id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - え、いいところで終わりｯｯ更新が楽しみすぎるｯｯやばい、尊いのと感動で涙止まらな (9月20日 21時) (レス) @page2 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白可能
| 作成日時：2023年9月15日 23時
