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｢思い出したんですね？｣
｢はい｣
｢その話は、また個人的に｣
｢分かりました｣
瑠璃さんの事を思ってか、安室さんと二人きりの時に話す事になった
｢安室さん、お父さんが絶対に負ける賭けというのは？｣
｢賭けをする前から、瑠璃さんは戸籍上、宵蓮家の人間であり、二人は親子関係が成立していたんですよ。そして、もしもの事があればと、僕に頭を下げてまで、瑠璃さんを託した｣
瑠璃さんや詩雪さんの雰囲気から、賭けが行われた時期よりも、自分が頭を下げた時の方が早かった為、安室さんは元から賭けの勝敗が決まっていたのを察し、それを話した
自分があの女と対峙した後、何かしらの事が起きた場合、最悪この世にはいない場合を想定して、安室さんに残される家族を頼んだ
｢本当、身勝手なお父さんですね、瑠璃さん｣
｢本当だよ!!何それ、何で、いっつもいっつもいぃっつも･･･っ｣
｢･･･すみません。しかし、今回の事は後悔していませんよ。もし、自分自身が命を落としたとしても、何よりも大切な人達を守りたかった｣
大切な人達を守れた結果だとしたら、自分に未練は何もない。そう言ったら嘘になるかもしれないけれど、今世はそれで良い
哀しんだ分、皆は自分の分まで生きてくれる
それで良かった
｢安室さんだって、自分の命よりも大切なものの一つや二つ、ありますよね？｣
｢ええ、ありますとも｣
答えながら向けた視線の先には、瑠璃さんがいた。それが彼にとっての大切なもの。そうでないと、瑠璃さんを任せようとは思わない
｢そうだ。妻と詩雪さんはどうしてますか？｣
｢交代で喫茶店の手伝いをしてますよ。瑠璃さんしか話せない状況が続いたので｣
｢そうでしたか･･･｣
また二人に迷惑を掛けてしまった
｢二人共、喜ぶよ!!ううん、二人だけじゃなくて、萩原さんも、松田さん、諸伏さんも、明美さんも、きっと喜ぶよ。お父さんが帰って来たって｣
溜め息を吐いたのを見た瑠璃さんが言ってくれる。瑠璃さんの言う通りだ。自分を待ってくれているかはさておき、一ヶ月も寝ぼけていた
憂うつな気分に埋め尽くされて行く
何度も何度も自問自答していたあの頃の事を思い出して、自分自身の存在がこの世に必要ないような、そんな気がして息が苦しくなった
｢お父さん･･･？｣
｢あ、ああ、いえ、何でも･･･｣
｢何でもないは嘘でしょ。言って｣
｢･･･何でもないですよ。私は一人じゃないですから。何があっても、私には瑠璃さんがいてくれますからね｣
｢もー、教えてくれても良いじゃないの｣
軽く笑いながらも、深くは訊いて来なかった
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空白可能(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます(*- -)(*_ _)頑張ります〜〜！ただ上記の記載通り、3ヶ月程度は更新しませんので、期待せずお待ちくださいm(_ _)m (10月12日 20時) (
レス) id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - めっちゃいい所!！これからも無理せず頑張ってください！ゆっくりでいいので、更新をお待ちしてます (10月12日 18時) (レス) @page2 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
空白可能(プロフ) - ユナさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！説明欄にもある通り、こちらの更新は暫く後になりますので、ご了承くださいませm(_ _)m (9月20日 21時) (レス) @page1 id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - え、いいところで終わりｯｯ更新が楽しみすぎるｯｯやばい、尊いのと感動で涙止まらな (9月20日 21時) (レス) @page2 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空白可能
| 作成日時：2023年9月15日 23時
