16 ページ18
｢何か用事？｣
｢大切な用事ですよ｣
｢ふーん･･･？ま、いいや。二人共、入ろ!!｣
｢うんっ｣
瑠璃さんに手を繋がれた娘は嬉しそうに頷いた。二人は本当に良い関係になれると思った
｢どうぞ｣
｢ありがとう、お父さん｣
入口の扉を開けて、二人を入店させた
｢いらっしゃーいって、瑠璃ちゃんに詩雪ちゃん、こんにちはー｣
｢こんにちは!!｣
｢こんにちは、萩原さん｣
｢すみません、遅れました｣
二人の後を追って、謝罪の挨拶をした
｢おう。中に景光ちゃんと陣平ちゃんがいるから、呼んでもらって良いか？｣
｢分かりました｣
研二さんに返事をしてからスタッフルームに入り、中にいる景光さんと陣平さんを探した。パッと見た感じでは、二人の姿はなくて、奥から話し声が聞こえていた
話し声の聞こえる奥に向かって、壁の端から顔を覗かせた
｢お、｣
｢噂をすれば、Aじゃねぇか｣
｢噂をすれば？｣
こちらに気がついた二人の漏らす言葉に首を傾げる
｢ああ。Aから呼び出されたって、アイツから連絡があってな｣
｢随分、口が軽いご友人で｣
｢何の話かは聞いてないよ。何の話だったの？｣
｢その時が来たら、彼から話してもらいますよ｣
何気ない言葉を選んだつもりだった。しかし、二人は鋭い目付きになった。それに気が付かない振りをして、研二さんが二人を呼んでいる事を話した
二人は渋々といった感じで、スタッフルームを出て行った
それからは何もなかったかのように、仕事に入り、娘達の話を聞きながら閉店時間になるのを待っていた
｢なぁ、Aちゃん｣
｢何でしょうか｣
｢今日は一緒に帰らない？｣
｢そうですね。娘もいますし、お願いします｣
帰り道は途中までは同じなので、断る理由もなく承諾の意を示した
｢分かった。つー訳で、陣平ちゃん達もどう？｣
｢あ、そうだ｣
そう言ながら思い出したように手を叩いた明美さんに視線が集まった
｢詩雪ちゃんって、この後は暇かな？｣
｢私ですか？暇ですけど･･･、どうかしましたか？｣
｢そっか。じゃあ、ちょっとだけ時間くれないかな。志保が貴女に会いたいって言ってて｣
｢志保ちゃんが？お父さん、｣
｢行っておいで。私は瑠璃さんを送ってから、迎えに行きますよ｣
｢うん!!｣
娘と別れて、瑠璃さんを先に工藤さんのお宅まで届ける事になって、帰路を歩いているのだが、あまり会話が耳に入って来なかった
それを何度か陣平さんに指摘されたが、今はどうでも良かった
｢なんか、心配事でもあんのか？｣
瑠璃さんを送り届けた帰り道、陣平さんは問い掛けた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 38人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空白可能(プロフ) - 雪見大福さん» ありがとうございます(*- -)(*_ _)頑張ります〜〜！ただ上記の記載通り、3ヶ月程度は更新しませんので、期待せずお待ちくださいm(_ _)m (10月12日 20時) (
レス) id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - めっちゃいい所!！これからも無理せず頑張ってください！ゆっくりでいいので、更新をお待ちしてます (10月12日 18時) (レス) @page2 id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
空白可能(プロフ) - ユナさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます！説明欄にもある通り、こちらの更新は暫く後になりますので、ご了承くださいませm(_ _)m (9月20日 21時) (レス) @page1 id: 8a29bd0c44 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - え、いいところで終わりｯｯ更新が楽しみすぎるｯｯやばい、尊いのと感動で涙止まらな (9月20日 21時) (レス) @page2 id: 0e552ce067 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：空白可能
| 作成日時：2023年9月15日 23時
