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｢
身内の中には、付き合っている女性も含まれていて、DVなどもやっていたという話だ
その準犯罪者である望仙
成り代わった望仙 明光の代わりに、彼が両親に謝り、心を入れ替えたという事にしたらしい
｢で、大学に行って、宮野 明美と知り合った。その後は沖矢 昴の通う事になる工学部に移動した訳だ｣
｢元々赤井とは知り合いなんですよね？｣
｢まぁな。組織の関連でもあるし、FBIの協力者でもあったからな。FBIがどこにいるかは知ってたし、接触は簡単だった｣
FBIがいる所が分かるという謎の返しを貰った。それに加えて、組織にいる理由も気になった。彼は本当に未来が見えているかのように行動を起こしていた
｢･･･んで、俺の兄貴はな、心が弱い奴だった。俺とは違って、母さんに似たんだと思う｣
次に彼は兄の話を始める。その表情は先程とは違って悲しげなものだった
｢親が離婚した時、俺は母親、兄貴は父親にそれぞれ引き取れた。離婚原因は、親父の暴力を振るった事だったのに、経済的な理由とかで別れたんだ｣
そこまで聞いて、僕が付き合っていた
その事で質問もあったが、今は取りあえず、彼の話を聞く事にした
｢別れて一年が経った頃、俺は兄貴に会いに行ったんだ。元から曜日と場所を決めて会ってたんだけど、その日に兄貴が来なかったから、会いに行ったんだ｣
別々になっても、会っていたと聞く限り、兄弟仲は悪そうでもなかった。悪いどころか、仲が良いようにも聞こえる
｢兄貴が住んでる家のドアの鍵は開いてて、家に入れた。家に入ったら、シャワーの音が聞こえた。風呂でも入ってのかと思って、音の聞こえる方に行ったんだ｣
そう話す頃には、彼は食事に手をつけておらず、手の平を強く握り締めていた
｢向かった先にいたのは、手首を切った兄貴だった｣
｢手首を、切った･･･？｣
｢そう。兄貴は親父に暴力を振るわれていた。欲処理にだってされてた。兄貴は、それに耐えられなかった。だから、死のうとした｣
しかし、彼がお兄さんを見つけた時、お兄さんはまだ息をしていたという
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作者名：空白可能
| 作成日時：2023年3月27日 23時
