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彼の声は、色々な声に聞こえた
僕に恩を売った
沢山の声が聞こえた
彼を抱いていて分かったのは、僕との行為でもちゃんと感じている事だった。唇を噛んで堪えている時もあるが、奥の方に届くと我慢が出来ないらしく、大きめの声が漏れる
｢･･･もっと奥まで入りますからね｣
｢ま、｣
制止の声も聞かず、四つん這いにさせた彼の二の腕の辺りを掴み、体を起こし、無理矢理仰け反らせて、今まで入った所のない場所まで自分のものを突っ込んだ
｢か、は･･･っん、ぉえ･･･っ｣
彼は頭を垂れ、嘔吐した
それほどまでに深い場所に入り込んでしまった
もっと苦しんでほしい、そう思うのはおかしな事だろうか。彼の嫌がる事をしたい。組織時代の経験から、彼の強靭さは知っている為、中々意識を飛ばせず、されるがままの彼を堪能する
彼が意識消失になった後、彼を連れて自分で借りている家に帰った
手錠を外して、吐いてしまった彼の体を風呂場で綺麗に洗い流し、ベッドまで運んだ。手錠を再びかけて、ベッドに寝かせておいた
｢もしもし？ああ、僕だ｣
風見に電話を掛けた
｢壱望 明光は事故に遭って死んだ事にしてくれ。まぁ違うが、そういう事にしてくれ。嫌だろう、銃を奪われて自ら命を絶った、なんて｣
嘘偽りで固めた報告をして、この世から壱望 明光の存在を消し去った
壱望 明光を引き渡した際に、逃走を謀られて、逃げ込んだ先の交番にいた警官の銃を奪って自害した
そういう事にしておいた
寝室に戻ると、彼は目を覚ましていた
｢起きましたか？体調はいかがです？｣
布団から目だけで訴えて来る彼に近付いて問い掛けた
｢い、｣
｢無理をさせましたね｣
体を動かそうとした彼は顔を歪める
｢･･･ゲボ、吐いた･･･｣
｢そうですね。可愛かったですよ｣
そう言って、キスを落とす
｢･･･おまえ、おかしくなった？｣
｢おかしくなったのは、貴方のせいですよ｣
｢かえる｣
｢貴方の帰る場所はここですよ。貴方はずっとここで僕に抱き潰される一生を送るんです。嬉しいでしょう？｣
話の途中から引き気味だった彼の頭を撫でる
｢･･･少しだけ、訊いても良いですか？｣
｢嫌、寝る｣
｢では、次に起きた時にでも｣
返事は貰えなかったが、今は彼の様子見をしながら今後の事を考えた
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作者名：空白可能
| 作成日時：2023年3月27日 23時
