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後日談 ページ45

「零と一緒に・・・、」
「・・・住みますか?一緒に。家は新しくして、少し広くなったので大丈夫ですよ」


僕を見詰めたAさんに応えた。すると、彼は分かりやすく、表情を明るくした


「そうだ、A」
「ん?」
「俺達の結婚、認めてください」


アメールがそう言って頭を下げた。そして、赤井も頭を下げた


「え、っと?俺は前から認めてたけど・・・」


確か、返事は返したとAさんは言っていた


「あんなのダメ。ちゃんとA本人から認めてもらわないと有効じゃない」
「その通りだ。絶対に幸せにします。どうか、息子さんを俺にください」


赤井は真剣な表情で言い、再び頭を下げた


「俺がどうこう言う事でも無いし、息子なのは形式上だから。だけど、幸せに出来ないなら、楽に息絶えれると思わないでね」


そう言ったAさんが赤井に向けた目には確かな狂気が見えた


「分かっています」
「なら俺はどうでも良いよ。アメールがそれで良いなら」
「それって認めてくれるって事で良いんだよね?」
「当たり前だよ。アメールには幸せになってほしいってずっと思ってたから」


Aさんは本当に人の事ばかりだ。自分の事を全く考えようとしない


「・・・ま、だからこそ僕がいるんですけどね」
「零?何か言った?」
「僕はAさんに幸せになってほしいから、幸せにしますねーっていう独り言です」


そう言うとAさんは顔を逸らした


「うわぁ。Aがこんな事になってるの初めて見た。耳まで真っ赤」
「う、うるさいっ」


アメールは面白がっているように聞こえるが、表情は穏やかなもので、嬉しそうに笑っていた


「さて、アメール。これからどうする?Aさんと一緒にどこかに行くか?」
「いえ、俺達は帰りましょう。Aと降谷さんの邪魔をしても申し訳ないですし。俺達も日本観光しましょ」


赤井の質問に答えたアメールはそう言い、赤井の頬にキスをした。アメリカの人だなぁ、と思いながら、それを見ていた


「A。俺達の事も少しは頼ってよ」


アメールは今までの事を気にしているのか、そんな事を言った


「分かってるよ」


Aさんはそう言ったが本当かどうかは怪しいところだ


「じゃあ、また」
「またね」
「ありがとうございました。Aさん」
「送って行きますよ」


別れの挨拶を簡潔に済ませた二人に言った


「道は覚えてるので、大丈夫ですよ。それよりも、降谷さんはAの近くにいてあげてください」


アメールにそう言って断られた

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作者名:空白可能 | 作成日時:2019年9月11日 0時

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