可愛い担当の友人の話【男主】 (ページ42)

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後日談ページ42

｢俺の事が、好きだから･･･｣
｢そうです。僕の自惚れで無ければ、Aさんも僕を好きという事で合ってますよね？｣

問い掛けると彼は言葉には出さなかったが、小さく頷いた

｢良かった。好きですよ｣

そう言って、座ったイスから腰を浮かせて、Aさんの頬に触れ、軽くキスをする

｢･･･嬉しい｣
｢僕もです。Aさんの事は僕が必ず、守ってみせますから、もう暫く待っててくださいね｣
｢分かった。零の事、信じてる｣
｢ありがとうございます。それでは、また後日｣

頷いた彼と別れて、Aさんを生かす方法を考えた。そして、その手段はすぐに見付かった。昔に使った手だ。それをすると今回は大勢の人から恨みを買う事になりそうだが、仕方がない

｢俺が死んだ事に？｣

すぐにAさんにその手段を話しに行った

｢はい。一度、僕達が使った手段です。その時は大きな事件になってしまいましたが、今回は同じ轍は踏みません｣
｢俺はどうでも良いよ。零が言ったようにするから｣
｢分かりました。僕に任せてください｣

彼には暫くの間、どこかに隠れていなければならないが、そのぐらい公安なら容易い事だった

｢そう言えば、アメールは？｣
｢それはまだ分かりませんが、直に赤井から連絡があると思います｣
｢そう良かった｣

今からこちらに向かうと言っていた赤井達からの連絡はあれから三日程、経っていたが無かった

唐突な事だったので、恐らくFBIの方で引っ掛かっているのだと推測される

｢降谷さん｣
｢何だ？｣

訊くと取調室に入って来た風見が耳打ちをして来る

｢外に赤井秀一が来ています｣
｢･･･何？分かった。すぐに行く｣
｢では、｣

風見が取調室を出て行き、再びAさんと二人きりになった

｢赤井が外に来ているそうです。恐らく、アメールも｣
｢本当？｣
｢ええ。ここに連れて来るので、待っていてください｣
｢分かった｣

彼を置いて、外に出た

するとすぐに昔馴染みの二人を見付ける事が出来た。赤井は何故かアメールに怒られているようだった

｢お二人共、何をしているんですか？｣
｢あ、降谷さん!!Aは今どこに!!?｣

声を掛けるとアメールは赤井に怒ったままの勢いで、僕に怒鳴るように訊いて来る

｢落ち着いてください。今から案内しますから｣
｢早く、早くお願いします!!｣

相当、アメールは焦っているようで、組織の時の面影はどこにも無かった

｢こちらです｣

そう言って、案内している最中もアメールはソワソワしていて落ち着きが無かった