検索窓
今日:8 hit、昨日:19 hit、合計:11,702 hit

34 ページ34

「確かに僕はアンバーだが、その質問に僕が答える必要はあるのか?」


その日、たまたまポアロに来ていた彼はココアを飲んでから、不機嫌そうに隣の席に座るコナンくんに訊いた


「えー、だって気になるからさ」
「口の聞き方を弁えろ。僕は子どもが嫌いなんだ」
「自分だって子どもなのに?」
「僕は二十九だ。嘘だと思うなら安室に訊け」


面倒臭そうに返す彼はカウンター席から飛び下りて立ち上がる


「安室、会計だ」
「分かりました」


さっさと会計を済ませて彼はポアロを出て行こうとした。だけど、彼の腕を沖矢 昴が掴んで引き止めた


「嘘は吐いていないんですよね?アンバーさん。・・・私は貴方を信じていない」


沖矢 昴がそう言った瞬間、カーディナルの目が僕が見た事が無いほどに鋭くなった。それは完全に敵対の意を示していて、彼は沖矢 昴を睨んでいた


「何も守れない貴様に信じてもらうつもりもない。手を放せ、凡愚。貴様なんぞと話したところで、天才である僕の時間の無駄だ」


言い捨てて彼は沖矢 昴の手を払い退けて、ポアロを出て行った


「・・・安室さん、あの人って」
「本当に二十九歳だよ。少なくともコナンくんよりは年上かな。後はFBIにでも訊いてみなよ」
「そ、そうするよ」


沖矢 昴を見ながら言えば、コナンくんは気まずそうに返事をした


「安室さん、彼とはどんな関係なんですか?」
「どうして貴方にそんな事を答えないといけないんですか?」


カーディナルの背中を見ていた沖矢 昴の質問に答えず訊き返した


「はぁ、アンバーは僕の友達ですよ」


溜め息を吐いて、仕方なく質問に答えた。沖矢 昴は驚いた様子を少しだけだ見せた。カーディナルとこの男は知り合いなのだろうか。カーディナルに掛けていた言葉もそうだが、彼自身が言っていた言葉も気になった


「そういう沖矢さんはどうなんですか?彼とはどういうご関係で?」
「私は、・・・友人の友人が彼だっただけですよ」


友人の友人、そんな偶然があるのだろうか。それにこの男はカーディナルを信じていないと言っていた。仲が良いという訳でも無さそうだ。二人のあの様子からしても、十分に分かる


「さてと、僕はそろそろ上がるけど、他に用事は?」
「今のところは無いよ!!またあったら来るね」
「分かった」


コナンくん達も去って行き、客のいない店内を見渡して、携帯を触る。携帯を見るとカーディナルからの連絡が届いていた。それを押して内容を確認した


『暫くは喫茶店に行かない』


短めのメッセージが来ていて、明らかに沖矢 昴を毛嫌いしているようだった

35→←33



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
36人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 安室透
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空白可能 | 作成日時:2021年12月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。