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「大丈夫だよ。この人は見た目ほど悪い人じゃないから」
威嚇を続けるスコールを抱き締めて、止めた
スコールは僕を見上げて首を傾げた
「見た目ほど・・・」
「間違って無いでしょう?」
赤井に笑って言うと、赤井も笑って「そうだな」と笑った
その様子を見てスコールは僕と赤井の顔を交互に見て、おぼつかない脚で赤井に近付き両手を伸ばした
「ん?どうした?」
赤井はそれに腰を屈めた
スコールは伸ばした腕を赤井の首に回し、引き寄せ、ペロリと頬を舐めた
「ごめんね」と言わんばかりだ
赤井はその行動に多少なりとも驚いた様子だった
「ふ、降谷くん、この子は一体・・・?」
珍しく動揺が言葉に表れていた
スコールはすりすりと赤井に謝っているつもりなのだろう
人間の僕達には理解しにくいが、解ると言えば解る
「この子は謝っているんだと思いますよ。威嚇してごめんなさいって」
赤井からスコールを離してそう言うと、赤井はなるほどと言った顔をするが、まだ腑に落ちない感じだ
「後、この子は拾ったんです」
「拾った?何かの事件でか?」
「いえ・・・迷子ですよ、ただの」
まさか、犬が人間になりました。なんて言える訳も無い
自分でも信じられていないんだから
赤井に軽く別れを告げて、早々に離れた
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作者名:空白可能 | 作成日時:2017年5月26日 18時