検索窓
今日:9 hit、昨日:17 hit、合計:90,308 hit

7 ページ7

「着きました、けど・・・」
「何ですかね?あの人だかり」


鳥灯さんが言う通り、マンションの入口には、人だかりが出来ていた。そこには白と黒の見慣れた車も止まっている


「・・・何か、事故があったのかもしれません。急ぎましょう」
「は、はい!!」


彼を連れ、人だかりをかき分けて、マンションの前に来る。そこには見慣れた人がいた


「高木刑事!!」
「ん?ああ、安室さん!!」
「はい。何かあったんですか?僕に関係が無くても、このマンションに住んでいる彼、鳥灯さんならば、話を聞いても良いのでは?」


高木刑事に問い掛けると、驚いた様子だった


「貴方が鳥灯さんですか?」
「あ、はい。僕が鳥灯です。何かあったんですか?」


鳥灯さんが訊くと、高木刑事は彼をマンションの中に入るように促した。彼一人を行かせるのも不安なので、理由を付けて、自分もマンションの中に入れさせてもらった


「目暮警部!!」
「おお、高木くんか。何か分かったのかね?」
「いえ、そうではありませんが、鳥灯さんが戻られました」
「本当か!!」
「彼が鳥灯さんです」


高木刑事に紹介された彼は、困惑した様子で刑事達を見ていた


「貴方が鳥灯さんですね?」
「は、はい。何かあったんですか?」
「何かあったですって!!?白々しい!!アンタがやったんでしょ!!」


目暮警部が訊く前に、警部の後ろにいた女性が怒鳴った


「な、何をですか!!僕は何も、」
「うるさいわね!!アンタがここに引っ越して来てから、このマンションがおかしくなったんでしょ!!さっさと出て行きなさいよ!!」


女性に怒鳴られた鳥灯さんは、何も言い返す事はなく、黙り込んでしまう。それにしても、彼はここでも不遇を受けているらしい


「すぐには・・・、無理ですけど、早めに、出て行きます・・・」


絞り出した言葉を震える声で、鳥灯さんは言う。彼の表情はとても哀しげで、苦しそうだった


「っていうか、アンタが犯人じゃないの?」
「それは違います!!僕は、何も・・・っ」


彼はそう言ったけれど、このマンションには彼の味方は誰一人いない。この事件に関わりのある、マンションの住人全員が、彼の事を迷惑そうな顔で見ていた


「目暮警部。何時何分に何が起こったんですか?」


話が全く進まないので、目暮警部に状況の説明を頼んだ

どうやら、このマンションで殺人事件があり、その被害者の部屋が鳥灯さんの部屋の隣だと言う。そして、住人の証言から、鳥灯さんと被害者が口論をしていた、というものがあった

つまり、怨恨、私怨での殺人だと考えられていた

8→←6



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (77 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
161人がお気に入り
設定タグ:名探偵コナン , 安室透
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:空白可能 | 作成日時:2021年4月7日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。