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「今回も見事な推理でしたね、毛利先生」
「お、おう!!俺に掛かれば、このぐらいどうって事ねぇよ!!」


事件は見事に解決されて、犯人は警察に連れて行かれた。その姿を見送った後に、先程、気分を悪くしていた男性の所に向かう


「大丈夫ですか?」
「え、あ、・・・はい。随分と気分も落ち着きましたし」


確かに落ち着いては見えるが、上の空だった事を踏まえれば、大丈夫とも言えないだろう


「・・・やっぱり映画やドラマで見るよりも、現実は生々しくて恐ろしいものですね」
「そうですね。こういった現場は初めてですか?」


問い掛けると男性は首を横に振った


「何度かあります。犯人に思われた事もありますよ」
「そうだったんですね」
「でも、人の死というものは、いつになっても慣れません」


そう言って男性は弱く笑った


「それが普通ですよ。慣れる必要はありません」
「そう、ですよね・・・。ありがとうございます。えーっと、安室さん、でしたっけ」
「はい。貴方は、」
「鳥灯です。鳥灯 A」


鳥灯 A。男性は、早い段階で容疑者から外れいたので、名前の印象が、あまり残っていなかった


「鳥灯さん。もう一度言いますが、慣れる必要はありません」
「そう言ってもらえると、少し気分が楽になります。それでは、自分はこれで」
「はい。それでは」


鳥灯さんと別れて、これ以降、出会う事はないと思っていたのだが、この町は相当狭いらしい。それもそうか、と思う節はあるけれど、数日の間を空けた後、再び事件の現場で会う事になってしまった


「うぅ、」
「大丈夫ですか?」


口元を押さえている鳥灯さんに声を掛けた


「吐きそうです・・・」


そう言った彼は、僕が探偵の仕事でいたレストランに、鳥灯さんもいた。レストランで食事をしていたらしく、運悪く事件に遭遇してしまったようだ

そして、たまたま近くを通り掛かったコナンくんも、事件に首を突っ込んでいた


「すぐに事件は解決すると思いますので、もう暫く待っていてくださいね」
「は、はい・・・」


顔色の悪い鳥灯さんは頷き、殺人があった場所から、離れた所に座っておいてもらう事にした。座っている席で、ずっと俯いている彼は、現場を思い出してか、何度か口元を押さえていた


「散々でしたね」


事件を無事に解決して、犯人を見送った後、鳥灯さんに声を掛けた


「そうですね・・・。でも、安室さん達がいて良かったです。あのままだったら、僕が犯人になってましたから」


先程の事件で、鳥灯さんは容疑者の疑いを掛けられていた



鳥灯(とりとう)

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作者名:空白可能 | 作成日時:2021年4月7日 0時

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