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｢宿題は家でやるものでしょう？それに無断欠席も目立ちます｣
告げ口された俺は、お昼休憩に、何故か担任では無い先生に、職員室で怒られていた
｢先生は俺の家庭環境はご存知でしたっけ？｣
｢貴方の？｣
｢知らないんですね。俺は家族がいないので、家事を一人でしないといけないんです。だから、宿題をする暇も少ないです。やっていない時だって、あると思いますけど｣
実際問題、小学生の一人暮らしで、宿題をする暇があるのか、と訊かれれば、あまりないと答える
｢そんなのは、ただの言い訳です｣
｢大人ですら、まもとに出来ない事を小学生に言わないでください｣
｢な、｣
｢学校で宿題をやってはいけない、そういう法律でもありますか？このご時世、宿題を頼める業者がいるのに、自分でやっている事をまずは評価してもらえませんかね｣
そもそも、家でやる時間が無いから、学校でやっているだけであり、別に先生に迷惑を掛けているという訳でも無い
｢迷惑を掛けて無ければ、良いという問題では･･･｣
｢そうですか？犯罪って、何で犯罪になると思います？｣
｢それは法律に触れる事をしたからでしょう｣
問い掛けると、先生はそう答えた
｢違いますよ。犯罪をおかした人間が見付かり、逮捕されない限り、公にならない限り、それは罪にはならない｣
先生に言った瞬間、頬に痛みが走った。それは目の前にいた先生が、俺の事を叩いたからであり、忌々しそうな目を俺に向けていた
｢貴方には、人の心が無いようですね。貴方はやってはいけない事をしたんです。少しは反省しなさい｣
｢小学生を叩く先生には、人の心があるんですね。すごーい｣
笑って返せば、先生は手を振り上げた
｢先生!!何をやっているんですか!!?｣
｢この子に説教をしているだけです｣
止めに入った他の先生、俺のいるクラスの担任である小林先生に、冷静に言ってのけるが、実際にやっている事は、暴力以外の何ものでも無いので、小林先生は怒った様子だった
｢ひっ、ぐ･･･うっ･･･先生が、叩いた･･･っ｣
うわーん、と大袈裟に泣いて見せると、事は段々と大きくなり、暴力先生は厳重注意を受けていた
｢大丈夫だった？｣
教室に戻れば、江戸川くんに訊かれる
｢うん。大丈夫だよ｣
｢叩かれたって、噂になってるけど･･･｣
｢本当だよ。俺を説教してた先生に叩かれた。そして、その先生は厳重注意を受けた。本当、告げ口した奴のせいで、俺も先生も災難に遭ったよ｣
大きめの声で言えば、こちらを睨む視線が俺に当たった
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作者名：空白可能
| 作成日時：2020年11月11日 21時
