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｢すみません･･･｣
｢気にしてませんよ｣
考え始めれば、沼にはまってしまうようで、考える事をやめた
｢体の方は大丈夫そうですが、何かあったら、すぐに言ってくださいね｣
一通りの体の検査を終えて、玄関で安室さんに言われる
｢分かりました。今日は、ありがとうございました｣
｢いえ、僕に出来る事なら、何でも言ってください｣
｢はい。それでは、｣
彼と別れて、一人になった部屋で、注射針の痕を撫でる。まさか、こんな子どもに、薬を使って来るとは思わなかった。自分の首輪に関しても、溜め息ものだった
爆発物を首につけさせるなんて、とんでもない組織だ
味方を増やした方が良いだろうか、と少しばかり考えた
そうなれば、安室さんの天敵に接触する必要がある。天敵さんとの話は、今はどのぐらい進んでいるのかは分かっていない
灰原さんが同じ学校にいるので、接触する事は簡単なはずだ
明日にでも、接触を計ろうと思いながら、 お風呂のお湯を貯める。お風呂にお湯を入れている間に、携帯の電源を点けて、自分がジンさんに捕まって、どれだけの時間が経っていたのかを確かめた
下校の時間に捕まったので、既に捕まった日は過ぎていて、次の日の夕方になっていた。学校を無断欠席してしまった
そのせいか、携帯にはメールが、いくつか溜まっていた。そのメールを一つずつ、目を通していく。そのどれもが、俺の事を心配しているもので、嬉しくなってしまう。それに早く返事をしようと、メールを打つ
｢これでよしっと｣
メールを送信して、風呂場に向かう。服を脱いでいて、気付いたけれど、自分が着ている服は、自分のものではなくて、安室さんのものだった
｢返さないとなぁ｣
そう思いながら、カゴの中に入れて、風呂場に入った。温かいお湯が湯船に貯まっている事を確認する
シャワーを浴びて、頭を洗う。安室さんに感謝しないと。目覚めた時には、汗ばんでいた体もさっぱりしていたので、彼がお風呂に入れてくれたのだろう
お風呂から出て、携帯を見る
返信が来ていて、それを読む。返事を返して、晩御飯の支度を始めようとした。その時、インターホンが鳴った
｢はーい｣
玄関のドアを開ける
｢あれ、安室さん？｣
ドアを開けた先にいたのは、安室さんだった
｢どうも。晩御飯、一緒にどうですか？｣
｢今から作る予定だったんですけど、安室さんは？｣
｢僕もそうだったので、様子を見るついでに、霧花くんと一緒に食べようかと思いまして｣
俺の部屋に戻って来た安室さんが、そう言ったので、また一緒に過ごす事にした
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作者名：空白可能
| 作成日時：2020年11月11日 21時
