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彼も、一瞬だけ蘭さん達の事を見て、すぐに頬杖をついて、壁を見詰め始めた
「コーヒーでも飲みますか?」
「ブラック」
「分かりました。ホットで良いですか?」
「ん」
彼からの返事を貰い、コーヒーを作る。その間に梓さんが蘭さん達の注文を聞いてくれていたようで、彼にコーヒーを渡した後、注文されたものを作っていく
「お待たせしました」
「ねぇ、安室さん」
「何かな?コナンくん」
注文されたものをテーブルまで運ぶと、コナンくんに声を掛けられたので、返事をする
「あのお客さんって、安室さんの知り合い?」
コナンくんは壁を見詰めている彼の事を見て、問い掛けて来る
「そうだね。僕の知り合いだよ」
「ふーん・・・」
「深くは教えられないけどね」
好奇心で訊いて来そうだったので、先に断っておいた
その後の毛利さんの話で、探偵事務所に依頼が来ている事が分かり、自分もついて行く事にした
まだ学校の手続きも、用意も終わっていない為、Aくんを一人で残しておく事は出来ない。依頼を出した依頼主のいる場所に彼も連れて行く事になった
それをAくんに伝えると、物凄く嫌そうな顔を露骨にされたが、断られはしなかった
「ここですね」
「金持ちってのは、デカイ家に住まないといけない法律でもあんのかよ」
依頼主の住むという大きな家を見上げた彼が、嫌みったらしく言った
「今までで、一番喋りましたね」
茶々を入れると黙ってしまった
そんな彼と共に毛利さんと合流し、依頼主のもとに向かった。使用人の方もいて、その人に案内をしてもらう
屋敷の奥に案内してもらって、依頼主に会った。依頼主のいる部屋には、既に何人かの人がいて、その全員が探偵だという
そして、依頼内容は、屋敷の中に隠してある宝石を探してほしいとの事だった
「ヒントはこれなんですが、」
「謎解きによって、見付かる仕組みですか・・・」
依頼主は、全国から探偵を集めて、謎を解かせたかったようだ。探偵が数人集まって、謎解きの答えは分かったものの、目的の宝石は無かった
その日は、夜も遅い時間になっていて、屋敷に泊まる事になった。一人ずつに部屋を割り当てられているので、離れてしまったAくんが気になるが、仕方がない
何も無いまま、明日を迎えれれば良かったのだが、そう簡単にはいかない
次の日、事件は起きた
依頼主が亡くなっていたのだ。それは誰がどう見ても他殺であり、密室だった
屋敷は山の中にあったり、電波の悪い場所には建っていないので、普通に警察は呼ぶ事が出来て、警察が来るのを待つ事になった
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作成日時:2020年2月10日 22時