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朝食の準備の合間に風呂場にタオルと着替えのシャツを置いておいた


「薫衣」


テーブルの上に朝食を並べていると声を掛けられる


「朝食の準備は出来てますよ。軽いものですけど」
「いや、ありがとう。薫衣も入って来たらどうだ?」
「食べてからで良いですよ」


出勤時間にはまだ時間はあるので、少しぐらいならゆっくり出来る


「・・・今度、家具でも見に行くか?」
「え?」
「俺も降谷さんに、また服を買って来てほしいと頼まれていてな。そのついでに、どこかに出掛けないか?」


風見さんからそんな提案をされるとは思っていなかったので、驚いてしまう


「嫌か?」
「・・・いいえ、行きましょう。男二人っていうのが微妙ですけどね」
「うるさい」
「冗談ですって、楽しみです」


普通に楽しみだった。少しながらの息抜きになるだろうと思った


「なら良いが・・・」
「久し振りに誰かと出掛けますよ。仕事以外で」
「そうなのか?合コンとか行ってるんじゃ、」
「行きたかったですよ。そんな暇があれば」


配属初日から定時で帰ったのは記憶は少ない。病院に何度か行ったが、それも指折りで数える程しかなくて、一緒に出掛けている事にはならない


「よし、ご馳走様でした」
「ご馳走様」
「お粗末様でした。風見さんは先に出てても良いですよ。俺は後から追い掛けますよ」


そう言ったけれど、風見さんは待っていてくれるようなので、急いでシャワーを浴びに行った。ささっと身支度を済ませて、風見さんの待つリビングに戻った


「お待たせしました」
「大丈夫だ。行くとしよう」
「はい」


風見さんと共に登庁し、仕事を始めた


「有給休暇でも取るかなぁ・・・」
「それも良いかもな。有休を余らせるのは勿体無い」
「よく言いますよ。ここにいる皆さん、有り余ってるクセに」


ここにいる全員が忙しいので、おちおち有休も取っていられない


「全く。上層部が羨ましいですよ」
「言い過ぎだ」
「すみませーん」


軽く謝りながらも否定しない辺り、風見さんも少しぐらいそう思っているという事だろう

そう言えば、携帯に降谷さんからメールが届いていたような気がする。それを確認してみると、溜め息が出た


「降谷さんの所に行って来ます」
「分かった」


風見さんに言い、降谷さんに呼び出された場所に行った


「どうも」


人気の無い所に呼び出されて、待っていた降谷さんに声を掛けた


「・・・来たか」
「何の用でしょう?」
「とぼけるな。どうして、FBIの捜査官を追っている時に、仲間から離れた?」


不機嫌そうな降谷さんに問い掛けられた

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作成日時:2019年11月3日 21時

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