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「何でも、任せたい事があるとかで」
「ふぅーん・・・降谷さんが・・・」
珍しい事もあるもんだと思いながら、呼び出しの内容を詳しく聞いたのだが、風見さんも詳しい事は分からないらしい
取り敢えず、降谷さんに会いに行けというお達しだった
「じゃあ、行ってきますね」
「分かった」
風見さんと別れて、アパートを目指した。降谷さんの部屋のインターホンを押して、出て来るのを待った
「お待たせしました」
「風見から話は聞いてる。取り敢えず、上がってくれ」
「はーい」
部屋に上げてもらった
「ところで、話っていうのは?」
「単刀直入に言うと、この列車に君も乗ってほしい」
「ミステリートレイン・・・?何ですか、これ?」
降谷さんに見せられた写真を見ながら訊い
「ここでとある人を保護するのを手伝ってもらいたい」
「とある人?」
頷いた降谷さんはもう一つの写真を見せてくれる。そこには茶髪の女性が写されていた
「この女性を保護すれば良いんですね?」
「そうだ。出来るなら、誘拐を装ってもらいたい」
「なるほど。危険な事に首を突っ込めという事ですね」
「任せても良いか?」
女性を保護するだけであれば、簡単な事だろうが、簡単に出来ない理由があるようだ。それに関しては、何も教えてもらえなかったが、俺に頼んで来た時点で危険な事なのだろう
風見さんを失う訳にはいかないのか、俺の方が適任だと思ったのか、分からないが、断る事は出来ない
他の人間には出来ないようにも思える
「良いですよ。列車に乗れば良いんですよね」
「ああ。よろしく頼む」
「任せてください」
降谷さんからの仕事に頷くと指輪を渡された。どうやらそれが無いと乗れないようで、当日は忘れないようにと念を押された
自宅に帰り、保護対象の女性が写った写真を見詰めながら、その当日の事を考えた
誘拐を装っての行動ならば、この女性を見つけ出さないと始まらない。とは言うが、難しい問題である
「ま、なるようになるか」
写真を放り、ソファで眠りについた
そして、女性の誘拐をする当日、列車に乗り込んで分かったのは、数人、知っている人が列車に乗り込んでいる事と、目的の女性がこの列車には乗っていない事だった
降谷さんに連絡をしようと思ったが、誰がどこにいるか分からない列車内では止めた方が良いだろうと判断し、黙っておいた
列車が走り出して暫くして、列車内で事件が起こったようだった
コナンくんには俺の存在がバレていたようで、警察として、その事件に立ち会う事になった
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作成日時:2019年11月3日 21時