風見さんの新しい部下【男主】 (ページ32)

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｢薫衣の同僚が･･･｣
｢はい。俺の同僚では、不満ですか？｣

そう言って笑うと風見さんは首を横に振った

｢じゃあ、協力者の場所も同僚が探しててくれてますので、そっちに合流しましょう｣
｢準備が良いな｣
｢素足で罠にハマるような事はしませんよ｣

立ち上がり、風見さんに言って、手を差し伸べた。風見さんがその手を掴んだので、それを引っ張った

｢ただ、風見さんを狙った相手と協力者を結び付けるのは難しいかもしれませんね｣
｢だろうな。知らないと言われれば、それまでだ｣
｢本当、厄介な問題ですよ。ま、両方共、俺が相手しますので、風見さんは次の仕事でもしててください｣

風見さんには、別の仕事があるだろうし、俺の風見さんの背中を守るという仕事は全うされた訳だから、この後は別行動でも構わないと思った

それを風見さんに伝えると、ちゃんと了承を貰ったので、捕まえた人間に聴取をする事になった

取調室に入って、中にいる人達を払い、同僚の人間と共に聴取をする

｢聴取をさせてもらいます、薫衣です｣
｢はいはい。さっさと終わらせましょうよ。どうせ、俺は現行犯なんですし｣
｢そうですね。刑は免れる事は出来ないでしょうね｣

言いながら、調書の紙を広げてペンを出した

｢さて、今回の件ですが、うちの捜査員の命を狙ったという事で間違い無いですか？｣
｢間違い無いです｣
｢素直な事は良い事ですよ。次は、それを命じた人はいるんですか？｣
｢いません｣

そう答えられて、調書を書いていた手が止まった

｢嘘は刑に加算されますよ｣
｢嘘なんて吐いてませーん｣
｢そうですか？なら良いんですけどね｣

風見さんを狙った犯人に笑って返して、止まっていたペンを進めて調書を書いて行く

｢そう言えば、ここに来る前に小耳に挟んだんですが、私達が協力をお願いしていた人が捕まったそうです｣
｢･･･へぇ｣
｢その方からの話によれば、犯人は貴方一人で、自分は関係無いと言い張っているそうです。なので、早く全てを認めてくださるとありがたいです｣

そんな話をすると相手の雰囲気が変わったのが分かった

｢･･･他に何か言ってたか？｣
｢うーん、そうですねぇ･･･。小耳に挟んだだけなので、貴方が話してくれるというのなら、私の方から話を聞いて来ても構いませんよ｣

相手を見て言うと、相手は俺の目を見詰めて、話すかどうかを考えている様子だ

｢話す代わりにお願いが一つある｣
｢聞きましょう｣

相手の言葉に頷いて返し、お願いを聞いた