37話 安室side ページ39
「―きて、ぉきて、零さん。起きないと・・・」
耳元で声がして飛び起きた
「んあっ!?」
「おはようございます、安室さん。携帯鳴ってますよ」
では、と言って彼女は部屋から出ていってしまった
ああ、それよりも携帯携帯
「はい、もしもし」
「バーボン出るのが遅いわよ」
電話の相手はベルモットだったようで
出るのが遅いと怒られてしまった
否、ベルモットで良かったかもしれない
ジンであれば殺されていたかも・・・
そんな思考を振り払い、話に戻る
「すみません。どうかしたんですか?」
「ええ、ちょっと貴方に車を出してもらおうと思ってね」
「はぁ、」
「今日の正午に指定した場所に来てちょうだい」
話はそこでするから、と言い一方的に切られてしまった
ガチャ、と扉が開きエプロンを着た彼女が半身でこちらを見た
「電話、終わりました?朝御飯食べましょ」
「あ、今行きます」
顔洗って来てくださいよ、そう言って扉を閉めて一階へと下りて行った
胸騒ぎがした
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作成日時:2016年12月28日 11時