もっかい溶かして、ダーリン【skt】

奢り ページ19

◆ ◇ ◆


体育館を後にし、目的地を定めず4人で歩いていると、志麻先輩がこんな提案をした。

「このままファミレス行って晩飯食わん？奢ったるわ」
「まーしぃの奢りだー！いっぱい食っ「Aだけな、巻き込んでもたから」

なんだかんだ楽しかったから別に良いけど。あ、でも借りは返してもらわないと。

「ダーリンご機嫌やね。まーしぃに奢ってもらうの、そんな嬉しいん？」
「うん！だって値段気にせずにメニュー選べるし、ドリンクバーとデザートも頼んじゃお♪」

あれ･･･？坂田くんの表情が浮かない。バレーに興味がなかったらあの時間退屈だもんね。悪いことしちゃったかも。

「まーしぃ、俺ダーリンと自分の分払うからうらさんの分払ってや。うらさんにも迷惑かかったんやし」
「えー、俺可愛い女の子には財布ゆるゆるやけど、男に貢ぎたくないわ〜」

坂田くん急にどうしちゃったんだろ。待たせた上に奢ってもらうのはちょっと･･･

「坂田くん、私自分で払「僕にも良いカッコさせてよ。今日のまーしぃ、悔しいけどすっごくかっこ良かった。ダーリン、まーしぃに惚れちゃった･･･？」

つまり･･･拗ねちゃったのかな？男子って変な張り合いするところあるし。そんな気にしなくて良いのに。

「やっぱり上手いなとは思ったけど、惚れるまでは･･･「そこは惚れてやA〜」とにかく！お金のことはケジメつけないといけないから、ダメ！！」

え、坂田くんもしかして泣く態勢に入ってる！？目がうるうるしてるんだけど！どうしよ、泣かせるつもりじゃなかったんだけど･･･！

「まーしぃの言い方借りたら、僕はかっこいいプレーした、頑張ったダーリンに貢ぎたいの！なんでまーしぃは良くて僕はダメなん！？そんなんおかしいー！」

完全に駄々っ子モードだ･･･。でも、大学生男子がしてるのに可愛く見えてしまうのがまた末恐ろしい･･･。

「はいはい、ゴネるな坂田。Aの言ってることも一理あるぞ？お前そんなんだったら詐欺師に捕まりそうで普通に心配なんだけど」
「宥めなくて良いですよ、うらた先輩。じゃあ、今回だけは坂田くんに甘えるね」

私がそういうと、坂田くんは本当に嬉しそうにぴょんぴょん跳ねている。私、坂田くんに甘過ぎるよね。私が折れてばっかりな気がする･･･。

GW直前→←アピール

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す