【USSS】腹ぺこ悪魔と甘々ケーキ

職業 ページ24

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しばらくして、センラさんと共にーー

「Aよぅ頑張ったな！坂田も、すっかり元通りって感じやな、良かった」

お腹が減って機嫌が悪いはずの志麻さんが、いつもと変わらない調子で部屋にやって来た。志麻さんと坂田さんの仲は良好みたいで、まーしぃ！と両腕を広げた坂田さんの元に駆け寄った志麻さんは、ぎゅうぎゅうと抱き合っている。食事をするのにベッドにいる訳にはいかず、私は坂田さんの部屋のデスクと椅子を借りることにした。私とセンラさんがまるでいないかのように、志麻さんと坂田さんは2人だけの世界を作っていた。

「またゾンビ狩りしよな！」
「もちろん！また腕落ちてるやろなー、まーしぃ教えてな？」

ゾンビ狩り･･･？こっちに来てから初めて聞いたワードだ。ゾンビだって彼らと同じ魔物のはず。婬魔とゾンビって敵対してるの？私の食事を見守ってるセンラさんに聞いてみるか。

「魔物同士で殺し合いしてるんですか？」
「なんか勘違いしてない？あー寝とったからSumの教育が予定通り進んでないんか。じゃあセンラ先生が説明したるわ」

センラさんの話をまとめると、ゾンビというのは人間が何らかの原因でゾンビ化したもので魔物という区分ではないらしい。ここの空気は瘴気という人間には毒になるものが含まれているらしく、瘴気を吸い続けた人間はいずれゾンビになるんだとか。あとはストレス性やウイルス性もあるらしい。

「ゾンビは魔物より人間を狙って襲うから、人間を利用しとう俺らとしては邪魔な存在って訳。まーしぃと坂田は趣味の範疇でゾンビ狩りをしとうけど、ゾンビハンターを職業にしとう奴がおるくらい、ゾンビを殺すことは需要あるんよ」
「ちょっと待って下さい！じゃあ私もその内ゾンビになるってことですか？」

勝手に連れてこられて化け物になって死ぬとか最悪なんですけど！

「安心しぃ？俺らとの行為はAちゃんにもメリットあるんやで。瘴気抜き、君が感じて分泌物を出せば出すほど瘴気も抜けてるから。まー瘴気抜きが追い付かんかったら最悪、坂田の回復能力でどうにかなるしねー」

良かった〜･･･。あ、そういえばさっき、ゾンビ狩りを職業にしてる人もいるってセンラさん言ってたよね。私にゾンビハンターが務まるとは思えないけど、職種によっては私でもできるものもあるかも？もしお金を稼げるようになればーーここから抜け出せるかもしれない！

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