【USSS】腹ぺこ悪魔と甘々ケーキ

狂喜乱舞 ページ20

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もぞもぞ･･･と布の擦れる音がした方を見ると、ベッドで寝ていた坂田さんが起きたみたいだ。真っ赤な瞳は濁っていて、光を宿していない。ゆっくりと私に近づき、私の前にしゃがんだ彼はにたりと口角を上げた。

「体からすごいうらさんの魔力がする。コマンドいっぱい使われたん？可哀想ー」

この人、絶対可哀想なんて思ってない！棒読みの言い方だったし、何より表情が本音を物語っている。するりと手の甲で頬を撫でられ、それだけで私の口からいやらしい声が漏れた。

「まーしぃに気持ち良くなる毒盛られたん？めっちゃ弄ばれてるやん。俺の運命の番(エタナールドール)やのに他の男に好き勝手されとん気に食わんな」

え･･･？坂田さんは初日の朝食で――

『俺の“運命の番”(エタナール・ドール)はあの子や、やから現れるはずがないねん！』

あの子、というのは、うらたさんが言っていた坂田さんのお気に入りだったという桜って子のことだろう。なのにさっき、私のこと“運命の番”(エタナール・ドール)って言ったよね？困惑している間に、坂田さんは私をお姫様抱っこにして歩き出した。うらたさんの雑な抱き方も困り者だけど、坂田さんの顔と距離が近過ぎる･･･！お姫様抱っこなんて初めての経験だから軽くパニックになってしまった。すとんとベッドに降ろされた直後、全身に電流のようなものが走る感覚がした。この感覚、フェロモンだ･･･！

「まーしぃの毒と俺のフェロモンで苦しいやろ？ほら、俺にどうされたいか言ってみ？」

私の頭の中には答えは浮かんでいる。でもそんなはしたないこと、恥ずかしくて言えない･･･！シーツを掴んで俯くと、顎を掬われて無理矢理上を向かされた。

「俺も君も一緒、限界やねん。一緒に堕ちるだけ堕ちようや、な？」

更にフェロモンがきつくなった気がする･･･！私は苦しさに耐え切れずつい口にしてしまった。

「私を抱いて･･･この苦しみから解放して、ひゃあ！？」
「よくできました、やればできる子やん」

ブラウスのボタンを開けられ、鎖骨をペロリと舌でいきなり舐められたものだから、変な声が出た。ここから先の記憶が全くなくなるほどむさぼられるとは、この時の私は予想だにもしていなかった――

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