【usss】出来合いワンナイト・ラブ

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「ねぇ、今日も泊まって良い？」
「俺は嬉しいけど、もうそろそろ自分の家帰りや？泥棒に目つけられるで」

それはそうかもしれないけど･･･。付き合って早数ヶ月、私は最近ずっと志麻くんの家にいる。センラくんと付き合っていた時は一度も家に招いてくれなかったからか、彼氏の家でのお泊まりデートに対しての憧れが人一倍強いのかも。というかこれ半同棲だよね。確かに空き巣の危険あるけど、志麻くんと志麻くんの家が居心地良いのが悪い。今も私がソファーに寝転がり、家主の志麻くんがカーペットに座ってスマホをいじっている。

「俺が泊まりに行くから、明日辺り久々に家帰らん？かれこれ2週間くらいこっちおるやろ」
「嫌ーだ！志麻くんの家が良い〜」

私は何故か志麻くんには甘えられる。甘えを通り越してこんなのただのワガママだ。でも志麻くんは受け入れてくれる。やさしまな彼氏にすごく感謝。しゃーないなーと言った志麻くんは自分の部屋に行き、何枚か紙を手に持って帰ってきた。テーブルに置かれたそれらを見てみると、不動産屋のチラシ。もしかして･･･

「同棲、せぇへん？Aがずっと家帰らんの心配やねん。それに、俺夜の仕事やからなかなかデート難しいやん？一緒に住んだ方がおれる時間長なるからな」

志麻くん･･･！まさか本気で考えてくれていたなんて、そんな素振り全然なかったのに。私は嬉しさのあまり、ソファーから降りて志麻くんに抱きつきに行った。

「やったー！立地は志麻くんのお店からも私の会社からも近くて便利なとこが良い！1LDKでめちゃくちゃ部屋広くて、南側が良いな。あ、ペット可のとこの方が良いかも。前志麻くん犬飼いたいって言ってたよね？それからーー」
「ちょっと待って、一気に言われても覚えきれんって」

興奮した私を見て笑いながら、スマホのメモに書いていく志麻くん。彼氏というより最早お兄ちゃん。こういうワガママなとこ直さないといけないのは分かってる。でも、自然体を受け入れてくれる志麻くんを好きになって良かったと思う。今もこれから先の未来も、君だけのことを向日葵のように真っ直ぐ見つめるから、私を明るくあたたかく照らしてね？

END

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