【usss】出来合いワンナイト・ラブ

暴かれた秘密 ページ15

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「えー！嘘でしょー！？」

昼休み、桃ちゃんが珍しく叫んでいる。仕事で何か重要なミスした？でもプライベートのスマホを見て叫んだから、仕事じゃないか。机に突っ伏している辺り、相当ショックだったんだろうな。可愛い後輩だもん、とりあえず話聞いてみるか。

「桃ちゃんどうしたの？」
「先輩聞いて下さい！連番しよって約束してた子が急遽行けなくなっちゃったんですー！」

連番、とは？そういうことに疎い私は、ライブのチケットに単番と連番があることを初めて知った。つまり、一緒にライブに行こうと約束していた子が無理になったと。

「最前の、結構真ん中ですよ？わっくんが空席見たら絶対悲しくなっちゃうよ〜･･･」
「それ何日？」

え、なんで私ライブの日にち聞いてんの？名前すら覚えてない桃ちゃんの推しのライブに行ったところで楽しめないのでは。ならファンが行く方が良いよね。でも桃ちゃんは大きなおめめをキラキラさせ、完全にその気になっている。

「土曜なので先輩が休日出勤しない限り大丈夫です！東京公演なので行きやすいですよ、もちろん交通費は私が持ちます。百聞一見に如かず、先輩をこのライブでこたぬきにしてみせます!!良かったねわっくん、これできっと満席だよー！」

駄目だ、これ今からファンの子探せば？なんて提案したって絶対聞き入れてくれない。あれ･･･？私は桃ちゃんが見ているTwi＊terのアイコン画像に映る人物に既視感があった。

「その人･･･」
「イケメンですよね、やっと興味持ってくれました？これが我が推し、浦田渉くんです！」

夏樹くんじゃん。高橋は本名か、はたまた私についた嘘か。まさかアイドルだったとは。一般人とあんなコトしてて大丈夫なの？話聞いてる感じだと、随分夜遊び激しいみたいだけど。もちろん私と彼がワンナイトしているなんて、ライブの連番が見つかり安心した桃ちゃんに言えるはずがなかった。

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