プロローグ[たりない] ページ1
侵食、されている。
体が、いや精神が。
汚染、されている。
化物の、手によって。
××××××××××
「ひ、ひぁ、ひゃあぁぁぁああぁぁあ!!!!!!!!」
大人げない声を出し、中年の男は夜の飲み屋街に消えてゆく。
今日は夜空が月の光で眩しい。だが、飲み屋の看板はそれを消そうとするかのように、まばゆい明かりを放っている。
「・・・たりない」
中年が先ほど逃げ去った場には、夜には合わない青年。場違いにもほどがある、高校生だ。夜遊びしているようでもなく、どちらかといえばクラスの委員長などをやっていそうなイメージだ。
「たりないんだよ」
一つ、青年はつぶやく。それに答えるのは今空から降ってきた、少女だ。
「・・・やはりおっさんではたりなかったですか?兄さま」
「希有か」
希有 -キウ- と呼ばれた少女は、二つ結びのセーラー服。
場違いな二人が飲み屋街にいたら、誰でも気にするものだが、誰も二人を見ない、気にしない。
「まぁ、いい。今日は帰ろうか」
振り返り、兄は指を鳴らした。
「夜遊びはよくないよ、ってね」
その場から、消えた。
今夜も飲み屋街に何の変化も起きないまま。
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白桃彗(プロフ) - 気軽に話しかけてくださいね^^感想待ってます! (2011年7月12日 19時) (レス) id: b4c50ba68e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白桃彗 | 作者ホームページ:http://d72.decoo.jp/diary/fufuguitar/
作成日時:2011年7月9日 14時