叶えた ／鶴崎 ページ7
.某番組の話
「あー、鶴崎〜泣くなよ〜」
「ほんと！ おめでとう！」
「……伊沢さん泣かせた？」
「ちげーよ！ 生放送見ただろ？」
「うん、見た。鶴崎さんおめでとう！」
小さい頃の夢を叶えた。
一般人からすりゃ大それた夢だし、それを“クイズ王”という称号で叶えたのはとてもすごいことだと思う。
と、Aちゃんから褒められた。
隣の水上も首を縦に動かし、光ちゃんはあははと笑いながら僕の感動を共有してくれる。
「TVで生放送なんてほとんどないんじゃないの？」
「ないね。しかも今日はれっきとした解答者側」
「やったね」
ぶかぶかな袖で背中を撫でられて、また涙が出そうになる。
「鶴崎さんはよくがんばったよ」
「Aちゃん。だめだよ、僕泣いちゃう」
「泣けば？」
「言い方怖すぎるよ！」
「でも、Aちゃんぽいですね」
「光ちゃん、どういうこと……？」
慰め方が、とくすくすと笑うかわいらしい光ちゃん。確かに、どういうこと？ 女子達で感じれるそれっぽいのかな。
ようやく落ち着いてきた頃、Aちゃんの車で帰路へ向かう。
走っていた伊沢さんや水上なんかはすぐ寝ちゃった。光ちゃんももうそろそろ寝るかな。
僕は、いつもは伊沢さんが座っている助手席に座ることができて、メガネ姿のAちゃんを横目でチラリと見やると、偶然にも視線が交えたので、吹き出してしまった。
「なーに」
「なんでもない。メガネ変えた？」
「流石鶴崎さんわかるなあ」
「気づいてるだけで言わないだけだよ」
「疲れて寝ちゃってるしね。鶴崎さんも寝ていいんだよ？」
「いや……」
先は何を言えばわからなくて黙ってしまった。
Aちゃんも眠気半分で会話していたのか、それ以上は追求してこなかった。
何が言いたかったかな。
僕も眠いのに、疲れてるのに。
ここで寝たら睡眠が浅いから、
新しい夢を見てしまうだろうか。
僕が叶えたばかりの夢を、塗り替える夢を。
「鶴崎さん」
「ん？」
「深く、考えすぎると疲れちゃうよ」
表情は見えない。でも、優しい声に安心する。
ああ、光ちゃんと言ってたことってこんな感じなのかな。
確かに、Aちゃんぽい優しさだなぁ。
「……じゃあ、次はAちゃんかなあ」
「なにがー？」
「ひみつ」
ずっとAちゃんと一緒にいられること。
夢というより願望。
でも、僕はずっと続いたらいいなと思う。
東京にしては光る星空に、想いを馳せながら。
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ぷよーこ(プロフ) - 最初の頃にリクエストした『鶴崎くんのかわいいお話』ありがとうございました。これからも、書きたいものを無理のない範囲で書いていってほしいなと思っています。これからも応援してます(*≧∀≦*) (2019年1月10日 23時) (
レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
もも - そうなんですか…もっと真白さんの作品を見たかったけど、しょうがないですね。 じゃあ…男子たちの取り合いでお願いします。 悲しいけど、私はいつまでも待ってます！ (2019年1月2日 21時) (レス) id: 172f64fb94 (このIDを非表示/違反報告)
もも - あと、私自身がクッキーを作るのにハマっていて… 再びリクエストさせてください… 東大王の男子4人と付き合っていて、カフェを営んでいたら…っていうのか見たいです。よろしくお願いします。 (2018年12月29日 7時) (レス) id: 767566c530 (このIDを非表示/違反報告)
もも - 妄想が異常なほどに膨らんでくるww 東大王の男子とデートするの楽しいんだろうな…(リクエストです) 作者さんの小説、大好きです！ *光ちゃんとお話(胸が小さいのがコンプレックスの主人公が相談する) *男子4人に取り合いされる (リクエスト2です) (2018年12月29日 7時) (レス) id: 767566c530 (このIDを非表示/違反報告)
もも[砂川さん推し] - 東大王の男子との交際秘話では、男子4人が主人公とどこで会ったのか、結婚したらとかそんな感じです。松丸くんのお話では、主人公との交際秘話をひたすら語るというお話です。きっかけとかお互いの好きなところとかを話すという話です。分かりにくくてすいません<○> (2018年12月17日 18時) (レス) id: 767566c530 (このIDを非表示/違反報告)
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