第9話 ページ10
あの後、MANKAIカンパニーでパーティをしてからAは劇団を出た
夜道心配だからと、至も同行
「もう…私も24歳だよ？
自分の身くらい自分で守れるわ、そんなに心配しなくても…」
「ダメ、前もそう言って変な奴に襲われそうになってた
俺が通らなかったらどうしてたつもり？しかも人気少なかったし」
「うっ…ごもっともです」
「守らせてよ、そんなに頼りない？」
「そ、そんな事…！
だって至さん、明日仕事なのにこんな遅くに送ってもらうなんて」
「いいって、どうせ帰ったらイベ走る予定だったし」
Aの頭をポンポンと撫で、ニッと笑う
その仕草にAは顔を赤くして視線を逸らした
そのまま劇団の話をしたり、自分と同じゲーム好きが劇団にもいるという話をしたり
そうこうしている内に、Aの家であるカフェにたどり着いた
「ありがとう至さん、送ってくれて」
「全然いいよ
てか本当に俺付き添わなくて大丈夫？なんだったら監督さんに連絡して泊まるけど」
「平気だよ
でも今度お礼にグラタン作るね、最近は季節に合わせてるからきっと気に入るよ」
「マジ？よっしゃ、明日から仕事頑張れる
じゃ、ちゃんと温かくして寝ろよ？変な人が来ても開けないように」
「至さんったら、お父さんみたいな事言って」
クスクスと笑い、至は手を振って来た道を戻っていった
その背を見送り、Aもカフェに入り入り口の鍵を閉めた
カフェの中にある花に水をやり、カウンター横の階段を上がり扉の鍵を開けて中に入る
そこが普段Aが生活している場所だ
「ただいま、遅くなってごめんね」
飼っている猫に声をかけると「にゃおん」と返事が返ってくる
その反応に微笑み、猫の頭を撫でる
Aは近くにあった椅子に座り、ふぅっとため息をついた
思い出すのは紬の事だけ…まさか再び演劇をやっているとは思っていなかった
「紬と一緒にいるのは嫌…ッ
でも、至さんに迷惑を掛けたくない…監督さん達にも、私情を挟むのは申し訳ない」
Aは至から貰ったペンダントをギュッと握り、祈るように考えた
とその時、カツン…ッと小さな音が鳴ったのが聞こえた
音は下のカフェの入り口…風で小石でも当たったのだろうと思い気にしなかったが、その音が1回では終わらなかった
カツン、カツン、カツン…流石に気になったAはカーテンをそっと開け、下を覗いた
「……ッ！！！？」
あまりの衝撃で声が出なかった
カフェの入り口前に、こちらを笑顔で見つめる紬がいた
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牡丹(プロフ) - あきさん» コメントありがとう御座います！好きだなんて…嬉しいです＾＾ (2018年7月13日 23時) (
レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 好きです！ (2018年7月5日 12時) (レス) id: 61b25e2c24 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - まるさん» コメントありがとう御座います＾＾更新楽しみにして下さってとても嬉しいです！頑張りますね！ (2018年6月27日 18時) (レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしてました！これからも頑張ってください！ (2018年6月17日 18時) (レス) id: 26740ad293 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - あきさん» コメントありがとう御座います！更新お待たせしてしまって申し訳ないです… (2018年6月17日 14時) (レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：牡丹 | 作成日時：2017年6月14日 3時
