第3話 ページ4
「なるほど、そういう理由でいらっしゃったのですね」
いづみから大まかな説明を聞き、Aはようやく納得がいった
「はいどうぞ、無難にアールグレイにしました
至さんもコーヒーどうぞ、ごゆっくりお召し上がり下さい」
「あ、いただきます！」
嬉しそうに飲み始めるいづみを見届け、Aは“close”と書かれた看板を片手に外に出た
それを店の外に立て掛け、再び店内に戻ってくる
「あれ？今日はもう閉店するの？」
「うん、この後予定できたからね
こんな私でも良ければお手伝いしますよ、衣装作り」
「え！？ほ、本当ですかッ！？
よかった…断られるかと思ってたから、凄く緊張して…！」
「だから言ったでしょ、彼女は優しい子だって」
「でも私で良いんですか？
その幸君という子には全然及ばないと思うんですが」
「いやいや！その幸君が是非Aさんにって言ってまして！
うわぁ〜幸君凄く喜びますね至さん！こんな美人な方だとライバル増えますよー？」
「そ、そんな美人だなんて…///
普通のつまらない女ですよ、私なんて」
照れくさそうに頬を掻く仕草でさえ可愛い
至はそんないづみを見てニッと笑い、Aの腕を引いて抱き寄せた
「ダメだよ、Aは俺が攻略済だから
他のキャラが恋愛する要素はありません、ね？A」
「！もう、監督さんが見てるでしょ？」
「照れてる所も可愛いよ」
コーヒーカップを片手に微笑む至と、顔を赤くしながら頬を膨らませるA
正しく絵に描いた美男美女だといづみは思った
「んじゃ、飲み終わった事だし行こうか
休みとはいえ皆寮に戻ってるだろうし、急いで報告しなきゃね」
「そうですね！」
「では準備をしてきますので、外で待ってて頂けますか？
片付けを済ませたらすぐに戻りますので」
Aの言葉にいづみと至は外に出た
Aは食器を片付けた後に部屋に戻ると支度を始めた
その時、何処からかシャランと音を立てて何かが落ちる…その音の正体を見たAは先ほどまでの表情とは打って変わって苦しい表情になった
「…無くしたままで良かったのに、どうして今になって出て来たんだろう」
スイセンをモチーフにしたペンダントを手に取り、それを机の上に置く
「……貴方も、まだ演劇を続けているの……？
もうこの街にはいないって聞いたけど…お願い、もう私の前に現れないで…ッ」
祈る様にして、Aは部屋を出た
この後、悲劇の再会があるとも知らずに…
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牡丹(プロフ) - あきさん» コメントありがとう御座います！好きだなんて…嬉しいです＾＾ (2018年7月13日 23時) (
レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 好きです！ (2018年7月5日 12時) (レス) id: 61b25e2c24 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - まるさん» コメントありがとう御座います＾＾更新楽しみにして下さってとても嬉しいです！頑張りますね！ (2018年6月27日 18時) (レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 更新ありがとうございます！楽しみにしてました！これからも頑張ってください！ (2018年6月17日 18時) (レス) id: 26740ad293 (このIDを非表示/違反報告)
牡丹(プロフ) - あきさん» コメントありがとう御座います！更新お待たせしてしまって申し訳ないです… (2018年6月17日 14時) (レス) id: d76ce13e27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：牡丹 | 作成日時：2017年6月14日 3時
