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ポーカーで良いのかしら? とAは再びカードを混ぜる。一通りシャッフルを終わらせ、テーブルを挟み、楓にそれを渡した。
楓は入念にそれを確認するも、トランプ自体にイカサマは隠されてない。Aが改めてルールを確認すると、楓もそれで構わない、と納得した所でAがカードを受け取った。
「うちの金庫は現在100億コイン。君は50億コイン以上勝てばビーナスを買い取れる。ここのミニマムは1万コインからよ。他に何か質問は?」
「ありません。オーナーたるものイカサマなんてしないでしょう?」
楓はデスクに置かれているインカムや椅子に掛けられてるコートを見やる。煽りはするが、彼女のイカサマは疑ってないのだろう。
「私はしないわよ? メリットがないもの。でも、楓君がしたいならご自由に。私にバレないようにね」
「いや、しませんけど……」
イカサマを推奨するカジノの支配人なんてこの街にいるだろうか。一応ここで成り立ってる街じゃないのか。
そんな疑問が頭を過ぎるが、Aの顔は自信に溢れている。
Aは手早くカードを場に広げ、楓に2枚のカードを渡す。既にプリフロップが始まってるのだろうか、と楓が顔を上げた途端。
……場の空気が変わった。直に当てられていると肌がビリビリする感覚。楓は短く息を吐いて、Aを見据えた。
「……楽しませてくれそうですね」
「勿論よ。最高のゲームを見せてあげるわ」

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camellia(プロフ) - 葵さん» うぐふっ(謎の声)…………有難いお誘い誠に心苦しいけど今回は見送らせていただきます……バチクソに私事なんだけど50作目にこっち名義で新作出せるように諸々準備中なので、現時点で出来かねるのよ……一連が落ち着いたら参加も考えます(震) (11月12日 22時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - camelliaさん» やった〜〜。頑張った甲斐がある(まだ始まったばかり)。一人完成したら公開って形で順番に書かせて頂く予定なので、遅くなるかもしれませんが……! 何に渋ってるかわかんないけど決心付いたらお気軽にお声がけ下さいね笑 (11月12日 22時) (レス) id: f205b8954e (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - 好きです(唐突な告白) いや企画の時点でも相当好きでしたけど!!一気読みして心撃ち抜かれました本当に……。募集企画に興味湧いてきたかもしれない。ほんの手伝いの分際でなんですが彼女の子のお話も心待ちにしております(小声) (11月11日 21時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twpf.jp/uranai_aoi
作成日時:2020年11月11日 17時