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――…
「及第点じゃない？」
Aの目の前で自慢げにカードを混ぜたレトカはパッと顔を輝かせた。
「ウチに来て何も出来ませんでしたなんて言われたら私の顔が立たないわ。研修はどうだったの？」
ビーナスに来て気付けば別れの時間がそこまで迫っていた。オープン準備をしてるスタッフに混じるレトカは、楽しかったです！ 意気揚々と答える。
テクニック面ではきっと随分上達しただろう。ネイルが趣味なだけであって手先も器用なレトカは、すっかりカードを扱うのに慣れてしまった。
「また遊びに来てもいいですか？」
「お客様なら歓迎するわよ」
「ホントですか？ もし私が勝ったらまた臨時で雇ってくれたりします？」
「理想は勝ってから言う事ね」
勝ちます！ と拳を作るレトカを横目に、渚も苦笑を浮かべた。
レトカはここ一週間の研修中毎回Aに挑んでいたのだ。働き発生した筈の給料は全てコインに換金されていたにも関わらず、レトカは一勝も出来なかったけども。
「ポルカの店長に宜しくお伝え下さい」
「勿論です！ ふふ、店長、成長した私見て腰抜かさないといいな」
「それ自分で言っちゃう？」
「折角あげたお給料コインにしたって言えば腰を抜かすでしょうね」
「うぅ……それは言わないで下さい……」
レトカを裏から見送り、やがて彼女の姿が見えなくなる。
「お疲れ、ナギサ君」
「……本当に僕で良かったんですか？」
「何言ってるのよ。お陰で楽しいお客様が増えたわ」
また暫くゲームが楽しめそうね。目を和らげ喜悦の色を浮かべたAの横顔を見て渚の頭にふと仮説が浮かんだ。いや、仮説だがまさか、と渚はAにそろりと確認した。
「……もしかして支配人、新しい上客が欲しかっただっけじゃない、ですよね……？」
「当たり前でしょ」
その言葉に胸を撫で下ろそうとしたのも一瞬で。
「私にメリットがなきゃあんな面倒くさい事引き受けないわ」
「え！？ 最初っからその気だったんですか！？」
「ナギサ君、外にいると冷えるわよ」
長い髪を翻したAは颯爽と店に戻ってしまう。自由奔放な支配人の真偽は確かめられないまま、渚も慌てて彼女の後を追い、オープン準備に加わった。
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camellia(プロフ) - 葵さん» うぐふっ(謎の声)…………有難いお誘い誠に心苦しいけど今回は見送らせていただきます……バチクソに私事なんだけど50作目にこっち名義で新作出せるように諸々準備中なので、現時点で出来かねるのよ……一連が落ち着いたら参加も考えます(震) (2020年11月12日 22時) (
レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - camelliaさん» やった〜〜。頑張った甲斐がある(まだ始まったばかり)。一人完成したら公開って形で順番に書かせて頂く予定なので、遅くなるかもしれませんが……！ 何に渋ってるかわかんないけど決心付いたらお気軽にお声がけ下さいね笑 (2020年11月12日 22時) (レス) id: f205b8954e (このIDを非表示/違反報告)
camellia(プロフ) - 好きです(唐突な告白) いや企画の時点でも相当好きでしたけど！！一気読みして心撃ち抜かれました本当に……。募集企画に興味湧いてきたかもしれない。ほんの手伝いの分際でなんですが彼女の子のお話も心待ちにしております(小声) (2020年11月11日 21時) (レス) id: 24ff41186f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵
| 作者ホームページ：https://twpf.jp/uranai_aoi
作成日時：2020年11月11日 17時
