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「あ、そろそろ行かなきゃ。」
中沢「あ…撮影、とかですか?」
「うん、そうなの。」
中沢「そうなん…ですね、頑張って下さい。」
「うん、ありがとう。ねぇ、敬語無しにしない?」
中沢「え…」
「って、私が言うのもなんだけど…私の方が多分年下なのに生意気ですよね、ごめんなさい。」
中沢「いや、そんなことは…」
「一緒に仕事をする仲間とは仲良くなりたいから、堅苦しいのは苦手なの。その方がいい仕事できるんだ、私。」
そう言って眉を下げて笑うA
中沢は思わず顔を背けた
「あ、本当にもう出なきゃ。じゃあ、また。」
中沢「あ、…が、頑張って。」
中沢が思い切って敬語を辞め言葉をかける
たった一言、それだけだがAは嬉しくなり満面の笑みを浮かべた
「ありがとう、中沢くん。」
そう言い、軽く手を振って撮影へと向かったのだった
中沢はそんなAの後ろ姿を見送った
___夜、音羽堂出版前
撮影を終えたAが会社前を通り掛かる
丁度出てきたらしい和泉と、人目を気にすることなくバタバタと小躍りをしている奈未の姿があった
遥「…何やってんの?鈴木さん」
「何かいい事あったの…奈未ちゃん?」
奈未は少し気まずそうにしながらも、Aの提案でこれから3人で飲みに行くことになった
奈未「もうこんな仕事なんて聞いてないですからァ!」
遥「その割には、小躍りなんてして。」
奈未「あぁ、あれは違います。んふふ、あの実は週末健ちゃんの、あ、あのー幼馴染の誕生日会に呼ばれて。」
「へぇ…東京にいるんだ。」
奈未「そうなんですよォ。私は、その人と結婚して普通に幸せで安定した生活を手に入れたいんです。」
「ん…?付き合ってるの?その幼馴染と。」
奈未「いやぁ、えへへ…急に仕事入ったりしないですよね?」
遥「さぁ?私は会社に行くけど。」
奈未「え、休みの日に?」
遥「今は、編アシ」
奈未「ん?」
遥「…編集アシスタントだけど、元々ファッション誌の編集者になるのが夢だったから。宝来麗子の現場で働けるチャンスなんてそうそうないし、この現場だから蓮見さんだって来てくれて。簡単に会える人じゃないんだよ。だから今の内に色々覚えておきたくて。」
「私は大したことないけど…でもありがとう。素敵だね、目標をきちんと持ってる人って。」
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優雨 - おはようございます(*^^*) かなりお久しぶりです(笑) 明けましておめでとうございます。 もう年明けてしまいましたね(苦笑) そういえば今オー!マイ・ボス!恋は別冊で ボス恋一気見やってますね。 (2022年1月3日 9時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - るるるさん» コメントありがとうございます!文章力無いので心配でしたが、そう言って貰えて嬉しいです!頑張ります! (2021年7月12日 12時) (レス) id: 9ee1cc18b2 (このIDを非表示/違反報告)
るるる - こんにちは!初めてボス恋のお話を見ましたが、内容が分かりやすくてつい感情移入しちゃうくらいのめり込みました!これからも頑張ってください! (2021年7月12日 11時) (レス) id: d1b6b9635d (このIDを非表示/違反報告)
優雨 - また続けてのコメントですみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 3-13のここの部分 潤之介は奈未の腕を取り、自分へと引き寄せ奈未のおでこへと口付けた これ正しくは自分のほうへとではないんでしょうか? (2021年4月21日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
優雨 - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくは皆で飲みながら話していても、ではないんでしょうか? (2021年4月21日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しゅり | 作成日時:2021年3月10日 9時