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ある夜、お家に1人の女性がやってきました。
うっ。くさい…
むせ返るような香水の匂いです。
長い艶のある髪の毛はくるくるに巻いて、おへそが見えそうなくらい短い丈のトップスを着ている女性…
もしかして…ご主人様の彼女ですか?
威嚇するように彼女を睨むと、わたしの視線に気付いた彼女はわたしに手を伸ばした。
触らないでください。
あなたに触られたくはありません。
ぷいっと逃げるようにそこから離れると、女性は『あっ。』と呟いて『まぁいいや。』と簡単に諦めてくれました。
ほっ。良かった。
ご主人様と女性はソファーに座ってなにやらお話を始めました。
「俺たちもう無理だと思う。別れよう。」
会話を盗み聞きするためにご主人様の近くまで歩いて、そっと違う椅子に座った。
うん。
ここからだと
2人の様子がよく見えます。
『…やだ。』
「やだじゃなくて、わかってただろ?俺にもう気持ちがないの。」
『他に好きな人ができたの?』
「そうじゃないよ。ただ、もう気持ちがないのに付き合ってても意味ないかなって…」
あわわわわ。
ご主人様の言葉に怒った様子の女性が立ち上がった瞬間、わたしも体を起こして2人をさらに凝視。
わぁっ!!!!!
部屋にバチン!という音が響き渡った瞬間わたしも一緒に目を瞑った。
『ジヨンに気持ちがなくなったってあたしにはあるのに!自分勝手すぎる!』
「ごめん…怒るのも無理ないと思う。好きなだけ殴って。」
『もうジヨンなんか知らない!』
怒った女性はカバンを持って部屋から出て行ったので、わたしはご主人様の元へ駆け寄ります。
「ははっ。A心配してくれてんの?そんなに痛くないから大丈夫だよ。」
わたしを抱き上げてくれてスタスタと歩く主人様。
ひやっと冷気がお尻にあたったのはご主人様が冷凍庫を開けたから。
「なんか冷やせるもんなかったかな…あ、あった。」
ご主人様は冷たい氷の塊を、自分の頰に当てながらダイニングの椅子に座ります。
わたしが冷やすことなんてできないけど、とても痛そうです。
「Aは可愛いなぁ。」
顔を近付けるとご主人様からちゅーをしてくれます。
それがとっても嬉しいので、ずっとご主人様の近くに顔を近づけたまま。
何度もちゅーしてくれるご主人様は笑ってるけどどこか寂しそう。
人間の女性なら、こういう時どうしてあげられるんだろう。
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はな(プロフ) - ゆんさん、こんばんは。ゆんさんが書くジヨンのファンです笑 更新がずっとないのが寂しくて、過去作品を何度も読み返しています。色々ご事情はおありでしょうが、楽しみに待っておりますので、また気が向いたら、是非いろんなお話の続きをお願いします(*^^*) (2018年11月24日 1時) (レス) id: c3dd30831b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめみ(プロフ) - な、何ですかこのすごい小説は…!(語彙力なんてものありません)このコメントを書いているときはまだ途中までしか読んでないんですけど、もう面白すぎてドキドキしすぎて…そしてBIGBANGファンなので嬉しすぎます(///∇///)これからも頑張ってください(*^.^*) (2018年4月17日 20時) (レス) id: 3fc3098fb4 (このIDを非表示/違反報告)
yun(プロフ) - あやさん» あやさんこんばんは^ ^パスをメッセージにて送らせていただきました( ^ω^ )ご確認お願いします★ (2018年3月20日 5時) (レス) id: fcdb30ee78 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - yunさんこんばんは!いつも楽しく読まさせていただいてます!以前に教えていただいたのですが、Ex10ra Ordinaryのパスワードまた教えていただくことは可能でしょうか?よろしくお願いします! (2018年3月19日 23時) (レス) id: 48961677e8 (このIDを非表示/違反報告)
yun(プロフ) - chamameさん» chamameさんお久しぶりです\(^o^)/!!全部書きたいのはやまやまなんですがなにせ文才がないもので(´;ω;`)どれも愛着はあるのですがなかなか内容が定まらなくて( ´・з・` )まだどれにするかは決めておりませんのでゆるっとお付き合いくだされば幸いです^ ^ (2018年3月12日 1時) (レス) id: fcdb30ee78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:yun | 作成日時:2018年3月9日 0時