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「おはよー！」
「はい。おはよー」
「おはよう」
「おはよ。Aは羽生ちゃんと一緒にいたんだ。仲良いねぇ」
羽生さんを追い抜いて、先導するように部屋の中へ入っていくと、様子を見ていたマッキーがにやりと笑った。彼はかわいい顔してすぐに揶揄ってくる。いつものことだ。それにはにこりと笑って流すと、私はリナの隣の椅子に座った。
「おはよ、リナ」
「おはよう。Aも来たんだ」
「呼ばれちゃった上に暇だったからね。…あ、羽生さん、私もコーヒー淹れて」
「はぁ？自分でやれよ」
「………もうそのコーヒー置いてあげないんだから」
「はいはいお姫様の仰せの通りに」
仰々しく、茶化した言い方をしながら、なんだかんだで羽生さんは自分の分以外にもうひとつを用意してくれて、それを私に手渡してくれた。温かいマグカップを両手で包み込む。何も言わなくとも、私好みに適量入れられたミルクが入ったカフェオレを見て、私は口元が緩んだ。
「みんな揃ったわね。では、始めましょうか。……A、ほら」
「私はそれ、いらないですよ。みんなみたいに動くわけじゃないし」
「あなたが出したお金がどう使われるのかは知る権利があるでしょう」
そう言われてみれば、そうかもしれない。一度は断った資料を、私は山守さんから受け取った。
その内容は、最近テレビでも取り上げられていた、風間という男が失踪した事件について。都市開発に関わっていたその人物がいなくなった途端、六車グループの六車泰次郎が名乗りを挙げた。
「六車グループといえば知らない人はいないでしょ。Aレベルだったら知り合い？」
「父なら知り合いかも。私は挨拶したことがある程度かな」
「なんかお昼の番組でコメンテーターやってるよね」
「なるほど、六車か」
「ウチさん何かあったんですか？」
「過去に部下だった男が息子の事件を担当してた」
「息子？」
マッキーが検索をかけてヒットした週刊誌の記事を映し出す。その息子は、女性への暴行事件で逮捕されたことのある人物だ。その全てでなぜか不起訴になっているらしい。
横にいたリナが「ありえない」と呟いて、私が顔を顰めていると、ふと遠くに座っていた羽生さんと目が合った。気遣うような視線が送られてきて、私が少しだけ首を傾げると何事もなかったかのように視線が逸らされる。なんだったんだろう。
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みずたま(プロフ) - 竜胆さん» コメントありがとうございます！どう転ぶかはわからないですが、私もくっついたらいいなーとは思ってます。引き続きよろしくお願いします！ (2021年11月25日 8時) (
レス) id: f07c1a6963 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆 - みずたまさん» 初コメ失礼します！とても、良い話で…一気読みしてしまいましたww 立場的に無理なんだろうと思いながらも、ヒロインと羽生さんがふっついて欲しいと願う程のお話で！毎回、楽しませて貰ってます！ww (2021年11月24日 22時) (レス) @page46 id: 0323b34345 (このIDを非表示/違反報告)
みずたま(プロフ) - さっくんさん» ありがとうございます！続き更新しましたー！よろしくお願いします！ (2021年11月24日 21時) (レス) id: f07c1a6963 (このIDを非表示/違反報告)
さっくん - やー！♡続き気になるぅー!!!!!!!!!! (2021年11月23日 22時) (レス) id: 7aaa679c24 (このIDを非表示/違反報告)
みずたま(プロフ) - カンさん» はじめまして！ご指摘ありがとうございます。マルヒとマルガイ、完全に逆にして覚えてました…！修正しておきます。ありがとうございます！ (2021年11月20日 23時) (レス) id: f07c1a6963 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みずたま | 作成日時：2021年10月27日 1時
