第3話 パーマネント・リグレット? ページ11
「おっはよー!流星おる?」
授業のない土曜日。時々照史くんの気まぐれで開けてるランチ営業にも、抜け目なくやってくる騒がしいこいつ。
「不定期オープンやのに毎度ご苦労さんやけど、残念ながらランチに流星はおらんで」
「えー、なんでなん」
「若いくせに燃費悪いねんあいつ」
「眠い時は寝るがポリシーやねんあいつ」
「オーナーなんて名ばかりやからな」
「俺に店任せて平気で昼まで寝よるからな!」
照史の必死の訴えも、なんや「そんなとこもかわいいなぁ」とか思ってそうな顔で受け流して、小瀧は嬉々として店ん中に入ってくる。
「ほな、俺店手伝うたろか?」
「はぁ?なんでそうなんねん」
「いやのんちゃんいま客おらんし大丈夫やで笑」
「ええやんええやん、照史俺カフェオレ〜」
馴れ馴れしいっちゅうか、フレンドリーっちゅうか…
ほんまに人の懐に入るんがうまいやつやなと思う。本人はめっちゃ人見知りとかいうけど絶対うそやん。人見知りって、ほら、これ、その…俺みたいなののこというねんで?とかいうたらそれもちゃうと思うって照史くんに突っ込まれたけど。
「にしてもお前、毎日毎日飽きもせんとようくるなぁ」
「飽きたりなんかせんよ、流星のこと大好きやもん」
「なんやねんそれ」
「んー…年下の特権とちゃう?」
「いうてる意味わからへんねんけど」
当たり前のようにカウンターに陣取った小瀧に、最近流星が凝ってるフレーバーウォーターとかいうのを出してやる。
「お前あいつのどこがそんなええねん、顔?」
「顔も好きやで?流星めっちゃイケメンやし」
「なんや結局顔なんかい!」
「いやいやそれだけちゃうけどさ」
「やったらなんやねん」
「んー…説明すんのはむずいなぁ」
小瀧はそこで、意味深に俺の顔を見上げて、わかってんねやろ?みたいな顔をした。
…わかってたまるかあほんだら。
「運命、ってしげは信じへんの?」
「…はぁ?な…にいうてんの」
覗き込むような顔つきが俺を挑発してるように見える…か?たれめのアイラインが入ったみたいな目が細まると、なんや見透かされてくみたいで怖いねんけど…思わずセリフも尻すぼみ。
「…っ、くっだらないわ」
耐えきれんくなってごまかすと望はちょっと勝ったような顔して笑った。
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作者名:ぐりむ | 作成日時:2017年5月14日 9時