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｢あ！やっとA戻ってきたー！｣
｢おかえり、先に食べてるよ。｣
｢そんな大怪我だったん？｣
この3人はいつも私と一緒にご飯を食べている親友たちである。
｢いやー、それがさ聞いてよ！｣
私はさっきの保健室での経緯を3人に話した。
｢...絶対うそ｣
｢야！3人声揃えて言わないでくれる？｣
｢保健室の先生が優しいとかどこの世界線？｣
｢そんなの聞いたこともないし見たこともなーい！｣
｢ほんとにユン先生だったの？教育実習生とかじゃなくて？｣
｢ちーがうってば！！ほんとにあのユン先生だったの！｣
私が何度説明しても3人は信じてくれない。
もう、やになっちゃうよね！
｢私だって最初は怖くてビクビクしてたけど、案外話してみたらそうでもなかったよ？あの話って本当だったの？｣
あの話とは、｢保健室のユン先生は怖い｣という学校全体でも広まっている噂のことである。
なんでも、ユン先生に治療してもらった生徒達が口を揃えて
｢治療してる間笑顔ひとつもなかった｣
｢口数が少なかった｣
｢1人でいるところしか見たことがない｣
というのだ。
その話をしていた仲良しグループから学校全体に話が広まり、今じゃ｢ユン先生=怖い｣という印象がついてしまったのである。
｢まあとりあえず、Aがそんな大怪我じゃなくてよかったじゃん？｣
｢たしかにたしかに！｣
｢まって....昼休みあと10分？！ご飯食べ切れるかな..？！｣
｢A、喋ってる暇があるなら今からでもそのちっせぇ口にご飯詰め込みな！！放課後まで耐えきれないぞ！｣
こうして、人生初めて経験した怪我と不思議な保健室の先生との出会いの日は慌ただしい昼休み終了のチャイムと同時に終わりを告げた。
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作者名：ぷーぷぷ | 作成日時：2022年8月31日 23時
