〜夢な話〜

当日3 ページ19

ボーカルの…隣にいる人はベース？


ジャンジャンと手を動かす度に揺れるサラサラの
茶色の髪の毛とともに汗が飛んでいる



すごい…全力で演奏してるんだ




ドラムもダイナミックで迫力がすごい…





そして何よりも






バチッ





あっ…今古賀さんと目が合った





ニコッと得意そうに笑い再び視線をギターに
落とす古賀さん





楽しそうだな…今この時を思いっきり楽しんでる
って感じがする






演奏も中盤にさしかかってきて


この音にはだいぶ体も慣れたはずなのに



結局最後まで鳥肌は収まらなかった






「木の葉が飛んでいく」





最後のメロディーが終わり、ジャーンっという
音とともに静寂が訪れる






メンバーが演奏を終え、顔を上げた時
私は無意識に立ち上がっていた





「…っすごい！！」






パチパチと必死で拍手をしても
抑えきれないくらい興奮をしている






すごい、すごい…！！






ステージ上から古賀さんが降りてくる




その姿がさっきより一段と輝いて見えて…
思わず泣きそうになってしまう





「どう？びっくりした？」




ニッと悪戯っぽく笑う古賀さん





「ビックリするも何も…現状が
よく理解出来てないです」





「あ、マジで？笑」





「だって…いきなり演奏が始まって
え、古賀さんがギター弾いてる！？と
思ったら曲まさかのシルエットだし…泣」




「え！ど、どしたん！？泣いて…」





あーやばい…



堪えてたのに





いざ言葉にしてみたら
ボロボロと大粒の涙が止まらない






「あー古賀が女の子泣かしたー」





！？






そ、そうだ…この空間には他のメンバーの
人たちもいてっ…






声のした方を見てみるとステージから
さっき歌っていたボーカルの人が降りてきた





そのままスタスタと私の前に立つ





「ごめんなぁ？びっくりしたやろ
ま、俺らもいきなり古賀に言われて
なんのこっちゃって感じだったけどな笑」




わ、わ…/////この人目大きいな





ジッと見つめられると思わず照れてしまう






「あ！何Aちゃん鮪に見つめられて
照れてるやろ！」





何故かそんな私の様子を見て怒りっぽく
言う古賀さん





そ、そりゃ照れてますけども笑






「古賀ちゃんとこの子に説明しなかったんやろ」





「え、だってそれはサプライズで…」

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