契約済み。3

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臣『でも…俺を有紗に寄せ付けないための事務所側の策は気持ち悪いくらいに抜かりなくて。



結局、有紗から振られて、それで終わり。



…たぶん、有紗も限界だったんだろうな。昼夜厳しく監視されてる状態に。


今思えば、…よく我慢してくれてたと思うわ。』




広臣の言い方じゃ、どうやら広臣と有紗さんはお互いに想う気持ちを引きずったまま別れたようだった。




臣『有紗を忘れる方法もなくて、仕事もうまくいかなくて、やるせなさだけが募ってた。


…そんな時Aちゃんに出会った。


…こんなこと申し訳ねえけど、Aちゃんをそそのかしたのは、本の出来心だった。



俺も…余裕なかったんだと思う。有紗と別れて未練タラタラで、有紗からの愛に飢えて、それで…思わずAちゃんに手ぇ出した。

俺は、…Aちゃんを利用したんだ。



…自分が情けねえし、Aちゃんにも申し訳ねえ話だよ。



ほんっとに、ごめん。悪かった。』




ああ、…そうか。



あたしは有紗さんの代わりだったんだね。



…そっか。そうだったんだ。




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