契約済み。3

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「もっと…詳しく、聞きたい。…はぐらかさないで、ちゃんと。」



あたしの知らない、広臣の過去。



本当は…もっと前から、ちゃんと聞いてみたかった。



どんな人と出会って、どんな風に恋に落ちたのか。



広臣の辿った恋路を、あたしも辿ってみたかった。



もう広臣の言葉を深く掘り下げたことに何の抵抗もなく、ただただ次の言葉を待った。



臣『ん。わかった。


…俺らが出会ったのは、ちょうど3年前くらい。友達に誘われて人数合わせのために合コンに行ったんだよ。


その頃は、俺も今より全然無名だったから、この仕事続けながらもけっこう自由な暮らししててさ。だから、別に合コンに顔出したくらいでとやかく言われるような羽振りじゃなかった。


そこで出会ったんだ、有紗とは。』



3年前といえば…ちょうどあたしがデビューして1年過ぎたくらいの頃か。



見える景色何もかもが目新しくて、利潤の欲など何もなかった、幼いあたし。



もうその時は既に、広臣は有紗さんと出会ってたんだ…。




臣『ちょうど有紗も、俺と同じように人数合わせで誘われて来てた。同じ境遇だったってこともあって、俺と話も合った。


二人でちびちび飲みながら喋ってるうちに、どうせなら二人で飲み直そうってことになって、合コン抜け出して、近くの居酒屋で飲んでたんだよ。そのうち盛り上がって酔い潰れて…。


…気がついたら、ラブホのベッドで二人とも全裸になってた。』



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