契約済み。

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仕方なく電話に出ると、


「…はい。」


マネ「…A、すごいよ！！」



相手は、仮マネージャーだった。



テレビ出演も全くないあたしには、ちゃんとしたマネージャーもいないので、


あたしのスケジュールは自分で管理するか事務所のスタッフさんから直接連絡をもらうかだった。



そんな仮マネが、電話の向こうでなにやら慌てている…というか、興奮している。



「は、え、どうしたんですか。」



マネ「ちゃ、着うたランキング！With You(主人公の前作のシングルです)！ランクイン！8位！」



…え。




頭が真っ白になった。



興奮を抑えながら、単語で叫んだ仮マネの言葉を、必死で頭の中でろ過する。



え、待って。なに。



…うそ…。



「え、ま、じで…」




…自分の曲が、世間の人に伝わったんだ…。




広臣のほうへ、バッと顔を向ける。




あたしの電話の対応にただならぬ事態を悟ったらしく、上体を起こしていた。




広臣と目があった途端、視界が歪み始めた。



ぽろぽろと、大粒の涙があたしの頬を伝った。




スマホを耳に当てたまま、ぶんぶんと顔を上下に振って頷く。





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