契約済み。

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「何を根拠に。」



健「結局は、お前の気持ち次第ってことだよ。」


空になったグラスを音を立ててテーブルに置くと、


そばに立てかけてあったメニューを開いた。



健「なんかいる？ビールは？」



「飲む。」



なんか、無性に悔しくなってきた。


もういいや。今日は飲む。


お兄ちゃんに、生ビールを注文してもらった。



「お前の気持ち次第って、なに？」



健「んー、俺もわからんけどー、がむしゃらになれってことなんじゃないの？」



食べ終わった焼き鳥の串の先で、あたしを指差して言った。



「がむしゃら…？」



健「要は、なんか捨てきれてへんプライドやらなんやらがあるんやないの？ってこと。」




捨てきれてない何かって、なんだ。


あたしは何かをまだ守ってるってこと？


お兄ちゃんが発した言葉は、遠回しにあたしの覚悟が足りないという感じのニュアンスを含んでいる。



あたしだってそれなりの覚悟はしてたし….と、少しムッとする。



ハッ


これがダメなのかな…。


“それなりの”なんてものが。




もしお兄ちゃんの言ったことが正しいとしたら、やっぱり両親は正しかったのかなぁ…。



健「本気と書いてマジと読む。って言うやん？たまに。」


なんてなー、がはは。とひと笑いすると、お兄ちゃんは枝豆を頬張った。



いや、言うけど。



なんの説得力の足しにもなっていないと感じたのは、あたしだけだろうか。←




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