電話。 ページ15
不思議に思ったものの、悟さんを見送りたい。
思考を一旦断ち切って、玄関へ向かう。
「悟さん、いってらっしゃい。」
「…」
また、無視されてしまった。
珍しく会話が続いたから、いってきます、と言ってもらえるかと思った。
大丈夫。いつものことじゃない。
ずきん、と痛む心を無理矢理押し込めた。
ある日曜日。
プルルル、プルルルと携帯が突然鳴った。
誰かしら、と思って電話にでると、相手は硝子ちゃんだった。
「もしもし硝子ちゃん、どうしたの？」
「あ、A？なんかさ、五条が出さなきゃいけない報告書をAが住んでる家に忘れたらしい。」
「もしかして、3週間くらい前？」
「そーそー」
「あ、あの時かな？」
「それを高専に持ってきて欲しいんだと。…頼める？」
「もちろん大丈夫よ。」
「五条が使えたらあいつに取りにいかせたんだけど、五条今手が離せなくてさ。」
「わかったわ。どこにあるのか分かる？」
「五条の部屋の机の上だのどーだの言ってた。」
「あと私高専の住所知らないの。」
「わかった送っとく。」
「ありがとう。」
プープー、と鳴って電話が切れる。
おそらく悟さんがその報告書を忘れたのが、3週間前ほどに家に来た時。
かちゃりと悟さんの部屋のドアを開ける。
悟さんの部屋は許可を取って定期的に掃除しているものの、主がいない部屋はやはり埃っぽかった。
やっぱり、もっと頻繁に掃除したほうがいいのかしら。
1週間ほど前、私がこの部屋を掃除したとき、報告書らしいものは見当たらなかった。
机の上にはやはり何もない。
机の周りをじっと見てみれば、机の上にある何も入っていなかったはずの棚にたった一つだけ茶色いA4サイズの封筒が立てかけてあった。
あ、これ…？
封筒を引き抜くと、正面にはでかでかと報告書、と書いてある。
外から触って、厚みを確かめる。
わかりにくいけれど、何枚か紙が入っているのはわかった。
これね。
その封筒を大きめのバックに丁寧に入れて、着替えをしてから家を出る。
エレベーターで携帯を確認すると、硝子ちゃんから既に高専の住所が送られてきていた。
マンションを出ると、そこには頼んでいたタクシーが到着していた。
タクシーの運転手さんに住所を示す。
1時間半ほどタクシーに乗っていると、いつの間にか車は高専の前についていた。
「ありがとうございました。」
捏造もりもり
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桜 - まさか…… (2022年8月1日 23時) (
レス) @page33 id: eaa9446555 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - 甘味!さん» 甘味!さん、いつもコメントありがとうございます。実はですね、あの人夏油さんじゃないんですよ…一個下の黒髪のあの人です。ななみんと同期の…更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします！ (2021年7月8日 19時) (レス) id: f9d6daf8b8 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - プスメラウィッチさん» ごじょるオチです。ごじょるにしかおちません。 (2021年7月8日 1時) (レス) id: f9d6daf8b8 (このIDを非表示/違反報告)
甘味! - はい！夏油さんだと思いたいですっ（更新楽しみにしてます！ (2021年7月7日 20時) (レス) id: f8e0e8f1cf (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか？できれば五条悟オチでお願い出来ますか？続き頑張って下さい。応援してます。 (2021年7月1日 4時) (レス) id: 8685377221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 | 作成日時：2021年6月20日 0時
