第92話 ページ45
ホークスside
姿見ちゃんが帰ったあと、俺はまたもや絆創膏を太陽にかざしていた。
「あれから何年やろう…10年は経っとーかなぁ」
そう呟きながら、俺は10数年前の出来事を思い出した。
·
＿10数年前＿
「あれ?キミどうしたの?」
「…へ…」
ある日、個性で少し飛んでいたら、落下してしまった時、綺麗な銀色の髪の毛を揺らして女の人が声をかけてきた。
見た目的に高校生くらいだ。
「う〜ん、見た感じその個性の赤い羽根で飛んでて落下したってとこかな」
「うん、全くそん通り」
「んじゃ、ちょっと染みるけどバイ菌入るよりマシだから」
そう言って未開封のペットボトルの水をかけてガーゼ、絆創膏を貼ってもらう。
「じゃあ予備で2個絆創膏渡しとくからね。
あと、ヒーローとして忠告しとく。無闇に個性を発動するのは危ないから警察に見つかったら怒られんよー」
「はい…」
真面目な表情でそう言ってから女の人は悪意に満ちた笑顔で…それでいて明るくヒヒッと笑った。
「でままあちょーっとくらい個性使っても大丈夫っしょ。
割かしバレないから!てか経験って大切じゃん?ボクも全然使ってたし?」
「使ってたんだ…」
「ま、バレないのが何より大事だね。
ボク小学校の時に学校で個性使ってドッジしてさあ、相手の顔面ぶち当てたのバレて校長室連行された事あるから気をつけな!」
「それ絶対問題児ばい…てか傷ん言い訳どうしよう」
「問題児呼ばわりしたのは聞かなかった事にしといてやるよ!!
あとね、その傷の言い訳は"木の上の降りられない猫助けようとしたら落っこちた"とか言っとけばバレないし何より褒められるから!」
「おい」
その時、銀髪の人の後ろから物凄いオーラを感じた。
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作者名：ある x他1人 | 作成日時：2020年2月27日 21時
